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今やiPhoneの生産ラインの多くがロボットによる作業に置き換えられるなど、工業製品の生産では従来にも増してロボットを導入した自動化が進められていますが、宮城県にある富士フイルムの大和(たいわ)工場では、今でも生産ラインの大部分で人間による手作業が行われているとのこと。そんな工場の様子を取材したThe Vergeのレポートが掲載されています。

How Fujifilm's cameras and lenses are Made in Japan | The Verge

http://www.theverge.com/2016/1/18/10785038/fujifilm-x-pro-2-lens-factory-manufacturing-photos

大和工場では、富士フイルムのカメララインナップの中でもプレミアムクラスに属する「X100T」や「X-T1」、そして「X-Pro2」といったカメラの最終組み立てと梱包が行われています。The Vergeの記者は、工場内の人の多さにまず驚かされたとのこと。



手作業で組み立てられるX-Pro2。The Vergeはその様子を「まるで爆弾を解体しているよう」と、精密な作業が行われている様子を表現しています。



グリップ部分のレザーパーツもピンセットを使って貼り付け



精密に組み上げられたX-T1の内部



X-T1のトッププレートを取り付ける工程。このようにしてカメラが手作業で生みだされていきます。



次にカメラはレンズ生産のエリアへ。ホコリの侵入を防ぐために厳重なチェックが行われており、The Vergeの記者はカメラのストラップを持ち込むことも許されなかったとのこと。



富士フイルムXシリーズのレンズの中でハイエンドとなる超望遠レンズ「フジノンレンズ XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR」を構成するパーツ。



各工程でチェックを行いレンズが手作業で組み立てられていきます。



レンズリングを組み付けるところ



組み上げられたレンズは、全数をチェックして品質が確保されます。品質検査で落とされたレンズは、チェックをパスするまで何度も調整が行われるとのこと。1本のXF100-400mmレンズを完成させるのに要する時間は220分とのこと。



小ぶりな「フジノンレンズ XF35mmF2 R WR」も手作業で組み立て。80分で1本のレンズが完成するそうです。



1本のレンズが完成するまでに、何回もの品質チェックが行われ……





完成したカメラやレンズは梱包され、出荷されていきます。