平和公園で「被爆遺構」が出土 保存を望む動きも
[Jステーション-広島ホームテレビ]2016年11月1日放送の広島HOMEテレビ「Jステーション」では、広島市中区の広島平和記念資料館で行われる予定となっている耐震補強工事を前に、現在実施されている本館周辺の発掘調査についてのニュースが紹介されました。
広島平和記念資料館(inunamiさん撮影、flickrより)
この発掘調査は昨年の11月から行われていますが、遺品が多く出土しており、調査期間が延長され調査が続けられています。先月15日には現地説明会が行われ、約1100人が見学に参加したそうです。
71年前の街並みが残る
原爆投下前、この平和記念公園一帯は材木町と呼ばれる地域で、資料館周辺にはお寺や幼稚園、銭湯などがあったと記録が残っています。そこで見つかった遺品には、多くの食器のほか未開封のビール瓶、万年筆や割れた三角定規、ビー玉など、「普通の人々の生活の証」もありました。さらに銭湯の湯を沸かす窯の跡など、71年前にあった町並みがそのまま残っているそうです。
現在この被爆遺構保存の動きが、被爆者やピースボランティアの人たちを中心に始まっています。広島市は耐震工事のために現地保存はできないとの立場ですが、世界遺産の原爆ドームと共に、後世に伝わる形になることを願いたいですね。(ライター:石田こよみ)