俳優・篠原篤「アカデミー賞を受賞しても、アルバイトをやめられない理由とは？」
2015年、数々の映画賞を受賞した映画「恋人たち」で、主演を務めた篠原篤さんがTOKYO FMの番組に生出演。
映画出演のきっかけについて語りました。
（放送作家の鈴木おさむがパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「よんぱち」、7月22日の放送より）
映画「恋人たち」
【自分に興味を持ってくれない夫と気が合わない義母と生活している女性、同性愛者で完璧主義の弁護士、妻を通り魔に殺害された夫を中心に物語が展開。篠原さんは、無差別通り魔殺人事件によって妻を失った男という役です】
日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞しました
ワークショップ形式のオーディションを監督の橋口さんがやって、その中から選抜して映画を作ろうかという企画があって、それに参加したことがきっかけでした。
20代の後半に映画を作ったりしてましたけど、”誰も出してくれないから、自分で作るしかねーか”と思って作ったんですけど（笑）。
それまでに、ちゃんと大きな役をもらって、というのはなかったですね。エキストラに毛が生えたようなことをやったり、それでも嬉しかったですけど。
オーディションは橋口さんの自己紹介から始まって、”君がどういう人間か話しなさい”っていう、人生のどこをかいつまんで、自分を紹介するかっていうのは役者にとって大事なことなんですね。
僕は「うだつが上がらないままここまで来まして、最後のチャンスだと思っているんですけど、とにかく緊張します」とか、よくわからないことを言ったのを覚えています。
最初に橋口監督が自己紹介をされるんですよ、それがものすごく真っ直ぐな事なので、その場で泣き出す俳優さんもいるくらいで。それを聞いたら、”私も実は、人生でこういうことがあって……”って、暗いことだけじゃなくて、そういうところから始まるんですね。
──現場での役作りは？
僕は結婚したことがないですし、大事な人を亡くしたことがないので、現場の途中から初めて経験していくような感じですかね。その悲しみって経験したことないですよね。実際に現場では橋口さんが”そこまでいけ”と、言っていて。
いろんな合わせ技で”アツシ”というキャラクターを作っていくんですけど、最終的には、本当に”それは僕自身だった”とならないと出来ないと思うんですね。
だから、現実と境目がなくなるというか……だから、終わった後もすごくしんどかったですね。僕は結婚していた気持ちでしたし、大切な人が亡くなったと最後はなっていましたね。そうなることが強かったですけどね。
──篠原さんは、現在もバイトで生活費を稼いでいます
いまでも飲食店でバイトしていますね。みんな応援してくれてます。アカデミー賞、キネマ旬報をいただいたときに、「ようやくバイト辞められるね」って、普通の人達は思うんです。
芸人さんとか俳優目指してる子達もいるから、「篠原さんは、僕らにとっても夢ですから」と言うんですよ。それで、その気になって「辞めます」って言ったんです、2日くらい経って現実的なことを考えたら”全然無理だ！”と思って「すみません、シフト入れてください」みたいな（笑）。だから、出戻り感あるんですよ（笑）。
送別会が祝勝会になって、飲み会みたいなの開いてもらったんですけど「まだいる」みたいな（笑）。
パーソナリティの鈴木おさむが、ゲストの旬な話題を掘り下げるTOKYO FM「よんぱち」。ラジオならではのココだけの話にご期待ください。
2016年7月29日(金)の放送は、ゲストにアソビシステム社長・中川悠介さん、クリープハイプ・尾崎世界観さん、よゐこ・濱口優さんが生登場。ホットな話題をお届けします。
【あわせて読みたい】
★自分のことを「忙しい」と思う？ 思わない？ http://tfm-plus.gsj.mobi/news/4rBcsTvRGa.html?showContents=detail
★SPECIAL OTHERSが考えるカッコイイ大人とは？ http://tfm-plus.gsj.mobi/news/372oHrvKMG.html?showContents=detail
★高橋みなみ 伊集院静から「3年間頑張ることの意味」を学ぶ http://tfm-plus.gsj.mobi/news/LP5RDxKjIF.html?showContents=detail
＜番組概要＞
番組名：「よんぱち 48 hours 〜WEEKEND MISTER〜」
放送日時 ：毎週金曜13：00〜16：30
パーソナリティ：鈴木おさむ、岡部茉佑
番組Webサイト：http://www.tfm.co.jp/48/
週末の48時間＝よんぱちを充実させる情報満載の生ワイド番組。放送作家、鈴木おさむが旬の情報とゲストを迎えてお送りします。
