ももクロ × サイエンス演芸師・善ちゃん「実験を通して学ぶ、魅惑のサイエンスワールド！」
「ももいろクローバーZのSUZUKIハッピー・クローバー！」略して“ハピクロ”。ももいろクローバーZが贈る、“教養エンターテインメント・プログラム”です。毎週、様々なジャンルのプロフェッショナルな先生たちが登場して、「○○学」と題した、聴けばつい誰かに話したくなるアカデミーを開講中です。
2016年7月24日は、「夏休みの宿題対策！ ためになる科学」のハピクロ・アカデミーを開講。
年間、200ステージ以上のサイエンスショーを行っている北沢善一さんが、ユニークな実験方法で、分かり易く楽しめて、ためになる科学の授業を行ってくれました。
（ももいろクローバーZがパーソナリティをつとめるTOKYO FM「ももいろクローバーZのSUZUKIハッピー・クローバー！」2016年7月24日放送より）
──”究極のエコ「ゴムエアコン」！”
清野：先生、まずはゴムを使った実験を披露していただけるんですよね？
善ちゃん：はい、バルーンアートなどを作るペンシルバルーンというものを、5センチくらいに切ったものがあります。
伸びると、縮むという特性を使ってゴムエアコンの実験をしていきます。
れに：ゴムエアコン？
善ちゃん：このゴムさえあれば、簡単にクーラーや暖房ができるんですね、これは究極のエコです！
れに：どういうこと？
善ちゃん：このペンシルバルーンの端を持って、一瞬で思いっきり伸ばします。
人間が温度を感じやすいところ、鼻の下にくっつけてみてください。すると暖房ができます。
清野：話だけ聞いてると、あまり信じられませんがやってみましょうか。
れに・あーりん：せーの！
あーりん：アツ！ すごい温かい！
善ちゃん：ゴムはエネルギーを持っている時にぎゅっと伸ばされると、動くことができなくなってしまうんです。すると、持っていたエネルギーを放出するということが起こります。これを「エネルギー保存の法則」と言います。
れに：なんか、生きてるみたいだね〜。
善ちゃん：涼みたい時は、思いっきり引っ張ったものを縮めて付けてみてください。
あーりん：つめた〜い！ 冷えピタみたい（笑）。
この風船が大きくなれば、力が必要になるっていうことですか？
善ちゃん：顔全体にやりたいときは、大きいゴムだと力がいるので無理なんです。
これを100本くらい、皆さんでやってもらうと、ものすごい熱くなったり、冷たくなったりするんですよ。
──”風船と磁石を使った実験！”
清野：先生からクイズを出題して頂きます。先生、お願いします。
善ちゃん：ここに、ゴムで出来た風船と磁石があります。
この風船の中に磁石を入れて、外から磁石を近づけると風船は一体どうなるでしょうか？
れに：これ、難しいよ〜！
あーりん：じゃあ、2人で答えましょうか！
私たちの予想は……
れに・あーりん：割れる！
善ちゃん：では、実際にやってみましょう。これは簡単に外せるやわらかい磁石なんですけど、これを置きます。
風船の中に磁石も入っています。ちょっと、大きな音がしますので驚かないでくださいね。
れに：確信犯やん！（笑）
善ちゃん：3・2・1！
＜風船割れる＞
清野：割れました！ ということで先生、正解は？
善ちゃん：磁石の力に負けて風船が引きちぎられて割れるんです！ 磁石というのは、弱くても、距離が近づけば近づくほど、ものすごい強い力でくっつくんですね。
そのスピードがものすごいので、風船のゴムを引きちぎってしまうんです。
れに：すごいね〜、ゴムを引きちぎるほどの力があるんだね。
あーりん：この風船、手で引きちぎるの難しいもん。
れに：いや〜、怖い怖い！ 怪力あーりんでも、引きちぎれないんだから（笑）。
善ちゃん：風船と磁石は子供にも大人気グッズなんですけど、組み合わせると、こういう実験ができるんですね。
──”音の構造を使った実験”
清野：続いての実験は何でしょうか？
善ちゃん：続いては、音の構造です。
音というのは振動によって生まれます、喋っているときに喉仏あたりに手を当てると震えているのがよく分かります。
れに：ぁぁぁぁぁぁぁぁ〜〜〜〜……
清野：高城さん、そんな試し方しなくてもわかりますよね（笑）。
あーりん：すみませんね〜（笑）。
善ちゃん：今日持ってきたのが、ストローにクリアファイルで作ったしゃもじみたいな形のものをくっつけています。
これに風船を合わせて差し込んであげると、縁日なんかで売られていましたべえべえ笛、ブーブー風船ができるんです。
れに：あ〜！ わかる！
善ちゃん：今から善ちゃんが、「あいうえお」と、声を出さずに口だけを動かします。このブーブー風船で、「あいうえお」と聞こえたら、大きな拍手をお願いします。
清野：先生がいま、風船を膨らませました。
善ちゃん：あ〜い〜う〜え〜お〜
れに：すごーい！ 聞こえる〜！（笑）
あーりん：どうして〜？
善ちゃん：このブーブー風船によって、口の中がサウンドホールという役割をしています。これは、音を増幅したりするところなんですね。「あいうえお」という母音なので、基本的には口を開けっ放しで音が出るんです。声を発することと同じことを、この笛がしてくれるんですね。
れに：人間の構成と一緒ってことですか？
善ちゃん：そうです。例えば、声楽家、オペラなどをやられている方はものすごい太い声を出せます。
あの時は、喉から口の中を思いっきり大きく空間を作って、声を出すと太く大きな声が出るということですね。
れに：あーりんはももクロのメンバーの中で一番声が大きいんですよ。それは、あーりんの喉が広いっていうことですか？
善ちゃん：それと、口の中を大きくできるっていうことですね。
あーりん：じゃあ、水をいっぱい含んだら私が一番多いってこと？（笑）
善ちゃん：もちろん、食道の部分も大きい小さいがあるので、全体的ということで言った方がいいと思います。
あーりん：へ〜、そんなところまで繋がってるんだね〜。
──”温かい息と、冷たい息”
清野：それではここで、もう1問クイズを出題していただきましょう。
善ちゃん：息を吐き出す時、”フー”と、”ハァー”で温度が違うのはなぜでしょう？」
れに：はい！ ほっぺたの膨らみ方が違う！ 例えば”フー”とやると冷たい風が吹くじゃないですか？ それを同じ口の形なのに、”ボー”というだけで温かくなるんですよ。だから、口の開き方ではないなと思って。
でも、ほっぺの膨らみ方が、”ボー”と、”フー”じゃ違くて、そこの違いかなと思って。
あーりん：私は息の速さ。”フー”とやると、”バッ！”と出るから冷たいまま、”ハァー”ってやると、どこかで温かくなってゆっくりになってくると出てくるのかな？
清野：”ハァー”とやる時に、速くすると冷たくなるってことですか？
あーりん：”ハァーッ！”……ならなかったな（笑）。
清野：では先生、正解をお願いします！
善ちゃん：正解は、佐々木さんお見事！ 息のスピードの速さです！
あーりん：うそ〜、ほんと？（笑）
善ちゃん：ちょっとやってみると、唇の近くに近づけて、”ハァー”と、”フー”とやってみてください。たぶん、温度が変わらないはずなんですよ。
あーりん：ホントだ！ 変わらない！
善ちゃん：10センチくらい離してあげると顕著に温度差が生まれてきます。
”ハァー”は、口から出たまんまの温度がいきます。
”フー”だと、外気が混ざり合うので涼しくなるんです。”フー”というのが速ければ速いほど、より涼しい風が生まれてきます。
あーりん：じゃあ、おうどんとか冷ましたい時は、”フー、フー、フー”じゃダメなんだ。
善ちゃん：それも、近くじゃなくて離してやるのがいいんですね。
でも、あまり離すと届かなくなってしまうので、10センチくらいが適当でしょうかね。
れに：すごいおもしろーい！
あーりん：やっぱり実験楽しいね、わくわくする！
清野：お2人、今日はいかがでしたか？
れに：本当に自由研究にも役立つし、理科が好きになります、親近感が湧きました！
清野：やはり、やってみるというのは大事ですね。
善ちゃん：やってみて考えたら、そこで科学実験なんですよね。例えば料理を作って、”もうちょっと美味しくしようかな”と思ったら、それが科学実験の一つですから。
清野：夏休みの自由研究、宿題や課題がある人も多いと思うんですよ。共通してアドバイスってありますか？
善ちゃん：好きなことを極めよう、好きなことをやろう、遊びに行こう……そこで1つ、2つ、”なぜだろう？”というものに気付く能力があると、自由研究は一気に片付いちゃいます！
あーりん：好きなことから繋げていくといいんだね！
清野：「夏休みの宿題対策！ ためになる科学」今日の先生はサイエンス演芸師の「善ちゃん」こと、北沢善一先生でした！
れに・あーりん：先生、今日は本当にありがとうございました！
〈番組概要〉
番組名：「ももいろクローバーZのSUZUKIハッピー・クローバー！」
放送エリア：TOKYO FMをはじめとする、JFN全国37局ネット
放送日時：毎週日曜 16：00〜16：55
パーソナリティ：ももいろクローバーZ、清野茂樹
番組Webサイト： http://www.tfm.co.jp/clover/
