阪本順治監督 最新作『団地』は「いつか撮ってみたかった昭和の風景」
アーティストの坂本美雨がお届けするTOKYO FM「坂本美雨のディアフレンズ」に、映画監督の阪本順治さんが登場。6月4日から公開となる新作映画『団地』の思い入れや、主演の藤山直美さんとのエピソードなどを語ってくれました。
（アーティストの坂本美雨がパーソナリティをつとめるTOKYO FM「坂本美雨のディアフレンズ」6月1日放送より）
坂本「今回のゲストは再来ディア。映画監督の阪本順治さんです。よろしくお願いします」
阪本「お久しぶりです」
坂本「お久しぶりです。前回は『人類資金』のときでしたね。2013年の10月でした。今回は新しい作品が6月4日に公開になりますけれども、団地がテーマになっていますね」
阪本「はい」
坂本「『団地』、タイトルにもなっているんですけど、団地お好きなんですか」
阪本「今新しく建てられている団地じゃなくて、昭和の5階建てエレベーターなしの。ちょっと過疎化が進んで、いろいろ課題はあるんですけど、まあ、僕の好きな下町情緒みたいなところもあって、いつかロケ場所として撮ってみたいなと思っていたんですけどね」
坂本「今は写真集が出たりとか、団地好きな方もけっこう……」
阪本「団地団ってね、サークルっていうかマニアの方の団体があるんですよ」
坂本「団体まであるんですか」
阪本「その写真集とかを出されてるのは、そのメンバーの方らしいんですけどね」
坂本「そうなんですか。なぜ今、団地が来ているんでしょうね」
阪本「うーん、まあやっぱ、カメラ向けたくなる気持ちはわかるっていうか。フォルムとかデザインとか、ほかに似たものはないと思うんですね。今の住まいの形としては。マンションのように外廊下じゃなくて縦階段でしょ、昭和の。縦長屋なんですよ。だから近所の人と廊下ですれちがうというか、階段ですれちがう縦の構図とか。ドアを開けたらお隣さんじゃなくて、お向いさんなんですよね。そういう意味でも、今の新しい団地もそうなっているかもしれませんけど、昭和の高度経済成長の頃に建てられた新しい住まいの形。若い家族とか若い夫婦がそこに住んで、当然、将来、5階建てでエレベーターがなくても若い人がどんどん住むであろうということで建てられ、核家族化が始まり……そういうものが今、忘れ去られているわけじゃないけど、未来の形だったものが過去の産物になっていると。そういうものに目をつける人はいるんでしょうね」
坂本「日本の団地に住む方々の独特な空気感というのは、日本ならではだと思うんですけど。たとえば団地で井戸端会議とか噂が広がるとか、その中でリーダーシップを取る人が現れたり、そこに入れない方がいたりとか、いろんな人間模様が生まれてくるのが団地かなと思うんですが、監督の新作『団地』もそのような人間模様を描いていますね。これは原作はないとお聞きしたんですけど、監督が脚本を一から書かれたんですか」
阪本「はい。藤山直美さんってなかなかスケジュール空く方じゃないんですよ。それがたまたま3ヵ月半後に少し空いていると。奇跡的なんですね。（中略）ご本人に映画のオファーをして、先にね。で、中身は後からお届けしますと。急いで4日であらすじ書いて、1週間で脚本作って、まあなんか降りてきましたね（後略）」
◆阪本順治監督の新作映画『団地』は、6月4日より、有楽町スバル座・新宿シネマカリテほかにて公開されます。詳しい公開情報やイベントについては、『団地』の公式サイトhttp://danchi-movie.com/ http://danchi-movie.com/をご覧ください。
アーティスト・坂本美雨がパーソナリティをつとめるTOKYO FM「坂本美雨のディアフレンズ」。6月2日のゲストは、優河さんです。毎回、多彩なゲストとの楽しいトークや素敵な音楽をお届けします。
【あわせて読みたい】
★知英（ジヨン） “美しく優しく”タイでゾウに乗る！（2016／6／1） http://tfm-plus.gsj.mobi/news/Yj0FZSvsR1.html
★続・恐怖の隣人「私はコレにドン引きました」（2016／5／29） http://tfm-plus.gsj.mobi/news/yejVSIcrj5.html
★西内まりや、新曲はPOPなダンスナンバー「みんなで一緒にひとつになれたら」（2016／5／26） http://tfm-plus.gsj.mobi/news/i9qgfCFJ10.html
〈番組概要〉
番組名：「坂本美雨のディアフレンズ」
放送エリア：TOKYO FMをはじめとする、JFN全国38局ネット
放送日時：毎週月〜木曜11：00〜11：30
パーソナリティ：坂本美雨
番組Webサイト： http://www.tfm.co.jp/dear/
（アーティストの坂本美雨がパーソナリティをつとめるTOKYO FM「坂本美雨のディアフレンズ」6月1日放送より）
阪本順治監督（右）と、パーソナリティの坂本美雨
坂本「今回のゲストは再来ディア。映画監督の阪本順治さんです。よろしくお願いします」
阪本「お久しぶりです」
坂本「お久しぶりです。前回は『人類資金』のときでしたね。2013年の10月でした。今回は新しい作品が6月4日に公開になりますけれども、団地がテーマになっていますね」
阪本「はい」
坂本「『団地』、タイトルにもなっているんですけど、団地お好きなんですか」
阪本「今新しく建てられている団地じゃなくて、昭和の5階建てエレベーターなしの。ちょっと過疎化が進んで、いろいろ課題はあるんですけど、まあ、僕の好きな下町情緒みたいなところもあって、いつかロケ場所として撮ってみたいなと思っていたんですけどね」
坂本「今は写真集が出たりとか、団地好きな方もけっこう……」
阪本「団地団ってね、サークルっていうかマニアの方の団体があるんですよ」
坂本「団体まであるんですか」
阪本「その写真集とかを出されてるのは、そのメンバーの方らしいんですけどね」
坂本「そうなんですか。なぜ今、団地が来ているんでしょうね」
阪本「うーん、まあやっぱ、カメラ向けたくなる気持ちはわかるっていうか。フォルムとかデザインとか、ほかに似たものはないと思うんですね。今の住まいの形としては。マンションのように外廊下じゃなくて縦階段でしょ、昭和の。縦長屋なんですよ。だから近所の人と廊下ですれちがうというか、階段ですれちがう縦の構図とか。ドアを開けたらお隣さんじゃなくて、お向いさんなんですよね。そういう意味でも、今の新しい団地もそうなっているかもしれませんけど、昭和の高度経済成長の頃に建てられた新しい住まいの形。若い家族とか若い夫婦がそこに住んで、当然、将来、5階建てでエレベーターがなくても若い人がどんどん住むであろうということで建てられ、核家族化が始まり……そういうものが今、忘れ去られているわけじゃないけど、未来の形だったものが過去の産物になっていると。そういうものに目をつける人はいるんでしょうね」
坂本「日本の団地に住む方々の独特な空気感というのは、日本ならではだと思うんですけど。たとえば団地で井戸端会議とか噂が広がるとか、その中でリーダーシップを取る人が現れたり、そこに入れない方がいたりとか、いろんな人間模様が生まれてくるのが団地かなと思うんですが、監督の新作『団地』もそのような人間模様を描いていますね。これは原作はないとお聞きしたんですけど、監督が脚本を一から書かれたんですか」
阪本「はい。藤山直美さんってなかなかスケジュール空く方じゃないんですよ。それがたまたま3ヵ月半後に少し空いていると。奇跡的なんですね。（中略）ご本人に映画のオファーをして、先にね。で、中身は後からお届けしますと。急いで4日であらすじ書いて、1週間で脚本作って、まあなんか降りてきましたね（後略）」
◆阪本順治監督の新作映画『団地』は、6月4日より、有楽町スバル座・新宿シネマカリテほかにて公開されます。詳しい公開情報やイベントについては、『団地』の公式サイトhttp://danchi-movie.com/ http://danchi-movie.com/をご覧ください。
アーティスト・坂本美雨がパーソナリティをつとめるTOKYO FM「坂本美雨のディアフレンズ」。6月2日のゲストは、優河さんです。毎回、多彩なゲストとの楽しいトークや素敵な音楽をお届けします。
【あわせて読みたい】
★知英（ジヨン） “美しく優しく”タイでゾウに乗る！（2016／6／1） http://tfm-plus.gsj.mobi/news/Yj0FZSvsR1.html
★続・恐怖の隣人「私はコレにドン引きました」（2016／5／29） http://tfm-plus.gsj.mobi/news/yejVSIcrj5.html
★西内まりや、新曲はPOPなダンスナンバー「みんなで一緒にひとつになれたら」（2016／5／26） http://tfm-plus.gsj.mobi/news/i9qgfCFJ10.html
〈番組概要〉
番組名：「坂本美雨のディアフレンズ」
放送エリア：TOKYO FMをはじめとする、JFN全国38局ネット
放送日時：毎週月〜木曜11：00〜11：30
パーソナリティ：坂本美雨
番組Webサイト： http://www.tfm.co.jp/dear/
