企業の採用支援サービスを提供するビズリーチ(東京・渋谷、南壮一郎社長)は、29日、ヤフーの投資子会社YJキャピタル、米セールスフォース・ドットコムの投資部門Salesforce Venturesなどを引受先とした第三者割当増資等で約37.3億円を資金調達したと発表した。

 資金調達の目的についてビズリーチでは、「求人検索エンジン『スタンバイ』事業を拡大し、ユーザー機能の拡張や利便性の向上を強化していくと同時に、クラウド型の採用管理システム「HRMOS(ハーモス)」など、様々な新規サービスを立ち上げていく」としている。

 スタンバイは全業種・全職種・全雇用形態を対象にした求人検索エンジン。スマートフォンなどのGPS機能を活用した「地図」からの検索や、職種・業種などの「キーワード」と希望の「勤務地」を組み合わせた検索により、複数の大手求人サイトの求人を横断して一括検索できる仕組みが特徴となっている。現在地や指定した地域周辺の求人情報が地図上に掲載されるため、勤務地を特定して仕事を探したい人や子育てや介護などで働く場所が限定される人にとって便利な機能となっている。 今回の資金調達により、人工知能や機械学習を用いた検索精度の向上やアプリ機能の追加開発などでユーザーの利便性をより高める。

 一方、スタンバイは企業向けに求人情報を作成・公開・管理でき、採用成約時にも追加手数料が掛からない無料の採用プロモーションツール 「スタンバイ・カンパニー」を提供している。これをさらに業務を効率化するツールとして拡充したクラウド型の採用管理システム「HRMOS」として2016年5月から提供する予定だ。

 今回の資金調達で引受先となる10社は次の通り。
・YJキャピタル株式会社
・ジャパン・コインベスト投資事業有限責任組合(三井住友トラスト・インベストメント運営)
・Salesforce Ventures
・株式会社電通デジタル・ホールディングス
・グリー株式会社
・楽天株式会社
・株式会社リンクアンドモチベーション
・EFU Investment Limited
・East Ventures
・IMJ Investment Partners Japan Fund 1号 投資事業有限責任組合

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