厚生労働省の2月の労働経済動向調査によると、今春卒業の理系大学生の採用を予定している企業の4割が、採用計画の人数に採用内定が達していないことが分かった。

 2月1日現在、16年新規学卒者の「採用計画・採用予定がある」企業の割合を学歴別に見ると、高校卒43%、高専・短大卒32%、大学卒(文科系)43%、大学卒(理科系)43%、大学院卒27%、専修学校卒25%となっている。

 「採用計画・採用予定がある」企業のうち、採用計画の人数に採用内定が達していない企業の割合を学歴別に見ると、高校卒37%、高専・短大卒44%、大学卒(文科系)29%、大学卒(理科系)41%、大学院卒32%、専修学校卒50%となっている。

 いずれの学歴も企業規模が小さいほど採用計画の人数を達成できていない企業の割合は高いが、大学卒(理科系)では従業員1000人以上の大企業でも26%が計画通りに内定学生を確保できていない。

 2015年10〜12月に中途採用を実施した事業所は65%で、産業別に見ると「医療、福祉」(85%)、「宿泊業,飲食サービス業」(74%)、「サービス業」(73%)で割合が高かった。

 1〜3月も61%の事業所が中途採用を予定しており、高い採用意欲が続く見込みだ。

 調査は主要産業の30人規模以上の事業所のうち5835事業所を抽出して実施し、2946事業所から有効回答を得た。

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