2016年3月14日、盛岡バスセンターの運営会社がバスターミナル事業から撤退し、バスセンターは9月で閉鎖されることが決まったと、地元のテレビ局・IBC岩手放送のニュースで報じられた。同日開かれた盛岡市議会全員協議会で、盛岡市から市議会に対して説明されたという。

このニュースは、盛岡市はもちろん岩手県内に大きな波紋を広げた。

同日、IBC岩手放送の公式アカウントからも、上のようなツイートが投稿されている。ニュースを知った人々から、さまざまな声が寄せられた。

「また昭和スポットが減るなあ」


盛岡バスセンター(Jnr busさん撮影,Wikipedia Commonsより)

盛岡バスセンターは、盛岡市中ノ橋通りにある盛岡市最大のバスターミナルだ。岩手県各地に向かう高速バスや、一般路線バスが結集する。中には、横浜・本厚木行の高速バスもある。1960年開業のため、建物は老朽化が進んでおり、昭和レトロの雰囲気が漂っていると噂されている。

冒頭のニュースを受けて、ツイッターにはこんな感想がつぶやかれている。

「また昭和スポットが減るなあ」「あんな文化遺産を!!」「ショック死しちゃう...」「一気に岩手の味わいが失われる」という声が殺到している。今年6月に閉店と先日報じられた花巻市のマルカン百貨店と同様、衝撃を受けた人は多かった(参照:「10段ソフトはどうなるの...」 花巻・マルカン百貨店6月閉店に、地元悲嘆)。

「これからもっと人が来ると思うのだが」という人もいる。

貴重な昭和遺産を記憶にとどめておくために、花巻と盛岡を訪ねるしかないと覚悟した人もいた。

「ここまま耐震補強して3階に花巻の百貨店の大食堂を持ってくれば観光名所になりそうだ」という妙案を提案する人もいる。

惜しむ人が多い中、こんな意見もあった。「寂しいよりもここに新たにどんなものができるのか楽しみ」。なるほど、そう捉えるのもありかもしれない。