夏の野菜といって思い浮かぶのがゴーヤ。ゴーヤの苦みが苦手な人もいるかもしれませんが、ビタミン、ミネラルのほかに血糖値を下げるチャランチンやコレステロール値を下げるモモルディシンなどの苦み成分も含まれて栄養価が高い食品です。ゴーヤを食べて暑い夏を健康に過ごしましょう。

ビタミンCで夏バテ&紫外線対策

ゴーヤにはビタミン(ビタミンC・B1・B2)、葉酸、ミネラル(カリウム、カルシウム、鉄分)、食物繊維が豊富に含まれます。ゴーヤのビタミンC含有量(100g76g)は、ビタミンCを多く含むキウイ(100g69g)超えており、熱にも強いと言う特徴があります。ビタミンCは抗酸化作用があり疲労回復やシミの原因になるメラニン色素を抑える効果があるので、夏バテや夏の紫外線対策にぜひ摂りたい食品ですね。乾燥させたゴーヤは生に比べるとビタミンが10倍、カルシウム15倍、鉄分3倍と栄養価が高まります。天日干しにしてゴーヤチップスとして食べるとよいでしょう。

苦み成分は血糖値対策にも!

ゴーヤに含まれる苦み成分のチャランチンは脂溶性のたんぱく質で、膵臓のβ細胞に働きかけてインスリンの分泌を活性化し、血糖値を下げることが報告されています。しかも血糖値が下がり過ぎた場合には、チャランチンは逆に膵臓のα細胞からグルカゴンを分泌させて血糖値を上げ、血糖値を安定させる働きも持つのです。同じく苦み成分のモモルディシンはサポニンとアミノ酸で構成される物質。肝機能を高めるほか、食欲増進、血圧調整、血糖値降下、リラックス効果による疲労回復などの働きがあります。

暑い夏にはやはりゴーヤは欠かせませんね。ゴーヤの苦手な人は、塩で揉んで水にさらして調理すれば、苦みが少し抑えられますので試してみてください。


writer:松尾真佐代