嵐コンサート開催で仙台のホテル大争奪戦! 嵐ファン、スポーツファン、研究者が入り乱れて争う
人気アイドルグループ「嵐」が2015年9月に宮城県利府町のひとめぼれスタジアム宮城(宮城スタジアム)で野外コンサート「ARASHI BLAST in Miyagi」を開催する。5月1日、公式サイトで発表された。
2011年の東日本大震災以後、嵐が東北でコンサートを開くのは初めて。ビジネスホテルが予約殺到でシステム障害を起こしたり、他のイベント参加者がその余波で宿泊予約できなくなったりと、現地では早くも「嵐ショック」の影響が出始めている。
「(コンサート開催)発表10分後に満室となりました」
コンサートが開かれるのは15年9月19日から23日(21日は休演)の4日間。いわゆる「シルバーウィーク」の真っただ中で、20万人を動員する予定だ。
チケット発売日は未定だが、ファンはコンサート開催発表直後から会場に近い仙台市周辺の宿泊施設へ予約を入れ始めた。
仙台市泉区のビジネスホテルではシステム障害に見舞われ、203の部屋数に対し、18〜23日の6日間で数千件もの宿泊予約を受け付けてしまったのだという。予約者全員に電話で事情を説明し、謝罪しているそうだ。
実際、仙台のホテルはどこも満室なのか。J-CASTニュースが3日、仙台市で営業する10のホテルに問い合わせたところ、いずれも「19日から23日は満室」との回答だった。18日に空室があるホテルも見つかったが、ごく一部だ。
あるホテルの担当者は「(コンサート開催)発表10分後に満室となりました」と驚いた様子で語った。また、あるホテルは「発表日朝の段階ですでに満室となっていました。(今は)もう仙台中のホテルが一杯なんじゃないでしょうか」と申し訳なさそうにアドバイスしてくれた。
一方、予約を取れなかったとみられるファンはツイッターで「あの〜付近に野営できるキャンプ場ありますか......」「キャンプ場に泊まろう」「野宿しかないじゃーん」「みんな野宿なら怖くないからわたしも安心して野宿するわ...」と「野宿」も辞さない構えを見せている。
ファンが必死になるのも無理はない。嵐のコンサートはチケットだけでなく宿泊施設も「入手困難」とされている。2014年後半のコンサートツアー(福岡・大阪・名古屋・札幌・東京)では、開催数か月前から「予約取れない」報告がネット上に相次いでいた。NAVERまとめには「札幌周辺ホテル 11月15日(金)〜11月17日(日)満室 その理由は嵐?」といったタイトルのページまで作成され、ツイッターに溢れるファンの嘆声が紹介されている。このような事態を見越してか、宿泊権利をオークションサイトで販売する人も見受けられた。
ただ、チケット獲得は宿泊施設予約よりも遥かに難しい。あまりの競争率に、ファンクラブ会員さえ落選すると言われている。
そのため後々、宿泊施設の予約キャンセルが大量発生するといった指摘も出ている。
サッカーファン、宿泊施設を早急に押さえるようツイッターで呼びかけ
加えて、シルバーウィークの仙台は相当な混雑具合が予想されている。サッカーやプロ野球の試合、学会などさまざまなイベントも合わせて開催予定となっているためだ。
18日から20日にかけてコボスタ宮城(同市宮城野区)でプロ野球の楽天VSオリックス、19日にはユアテックスタジアム 仙台(同市泉区)でサッカーJ1のベガルタ仙台VS湘南ベルマーレが行われる。
学会も目白押しだ。18日、19日に仙台市戦災復興記念館(同市青葉区)で日本神経内分泌学会が、東北大学川内北キャンパス(同)で特殊教育学会が開催される。いずれのイベントも全国から参加者が集まるため、宿泊施設は必須だ。
遠征を予定する湘南ベルマーレやオリックスのファンは1日、宿泊施設を早急に押さえるようツイッターで呼びかけを行っていたが、果たしてどれほどの人数が予約を取れたのだろうか。
ツイッターでは「嵐ファンのせいでホテル取れんってオリックスファンが怒ってる」「ちょっと待て、、、、ベガルタ仙台と湘南ベルマーレの試合(ユアスタ)が嵐ランドと被ったのか、、、orz」といった「恨み節」も聞こえてくる。