ライブドアオート前社長で、現ライブドア取締役の羽田寛氏(資料写真:吉川忠行)

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経営再建中のライブドア(LD)が、子会社のライブドアオート<7602>に役員を派遣する株主提案を行ったことが17日、わかった。同提案は6月に開かれるライブドアオートの株主総会に対するもので、グループからの離脱を表明しているライブドアオートが明らかにした。

 LDオートの発表によると、LDが役員として受け入れを要請しているのは、2月にLDオート社長を解任された現LD取締役の羽田寛氏やライブドア証券投資銀行部長の林類氏ら金融子会社からの6人を含む計7人。提案理由を「業務執行とコーポレートガバナンス(企業統治)機能の拡充を図るため」としており、同時に取締役の定員を11人から12人に増員する定款変更も求めたとしている。

 LDオート側は、同提案に対して慎重な姿勢を示しており、「すでに売却の方向性で両社で協議している時でもあり、その真意について今後弁護士を通じて確認する」としている。

 両社をめぐっては、証券取引法違反事件の影響で業績が悪化したとして、LDから派遣された羽田氏が2月9日のLDオート取締役会で社長解任。LDオート側は顧問弁護団を結成し、3月30日にはLDとLD旧経営陣に対して、損害賠償請求を行う方針を発表するなど、対決姿勢を鮮明にしている。【了】