ザック離日会見要旨「これ以上のチームはないので“引退”も選択肢」

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 1日、ブラジル・ワールドカップで日本代表を率いたアルベルト・ザッケローニ氏が、羽田空港から離日した。見送りには原博実技術委員長を始めとした協会スタッフとともに、日本代表のMF長谷部誠、DF内田篤人も駆けつけた。

 出発直前、記者団の取材に応じたザッケローニ氏は、以下のようにコメントしている。

--今、日本を離れる率直なお気持ちをお聞かせください。

「すごく寂しいというのが率直な気持ちで、これまで協会と、またチームと選手たちとほんとに非常にいい関係を作ってこれました。ここでサポーターのみなさん方が温かく受け入れてくれるのを見ても分かると思いますが、非常にいい関係を作れたのでとにかく寂しいという気持ちが強いです。本当にこの4年間の日本の思い出は自分の心の中にしっかりと留めておきたいと思っていま。4年間本当に素晴らしい時間を一緒に過ごさせてくれて、本当にありがとうございますという気持ち。自分がみなさんに与えた以上に、みなさんから本当に多くのものを与えていただいたという気持ち。(日本語で)頑張りましょう」

--今後、どこかで監督をやる予定は?

「とりあえず少し休んで、休みたいというふうに思っています。家族のところに行って、家族と時間を過ごしたいと思っていますが、当然サッカーへの情熱はここで尽きるわけではありません。まずは休みますけど、時間が経ったら何かをする可能性はあります。ただ、これだけ素晴らしい4年間、これだけ素晴らしいチームの後に、すぐに次ということは考えづらい。やはりこれだけの現実があって次の新しい現実に行くのは非常に難しい。これ以上というのは正直ないというふうに思っているんで、そういう意味では「引退」というチョイスももちろん持っています」

--最後に、日本の方々にメッセージがあれば。

「帰国して2、3日、日本で過ごしていたんですけれども、その2、3日においてもサポーターの方、国民の方が温かく声を掛けてくれました。本当にW杯に勝ったんじゃないかというような対応をしてくれました。個人的にもこの4年間の日々、毎日道ですれ違ったり、スタジアムでもそうですけれども、たくさんの応援というものをサポーターの方にいただいて、本当にたくさん力をいただいたなというふうに思っています。ですので、サポーターの方々も、監督の思いがこれだということを伝えたいし、それを分かっていただいて常に応援してくれた方々全員が監督の心の中に永遠にとどまるっていうことを伝えておきたいと思います」

――他のイタリア人スタッフは?

「彼らも後処理があって、後片付けした上で10日前後に、みんな帰国します。当然、監督だけが最高の時間を過ごしていたわけではなくて、スタッフ全員ですね、イタリア人スタッフ全員が素晴らしい時間を過ごしたと思います。スタッフも当然寂しい気持ちでいますし、この代表チームにとっての活動が終わってしまうっていうのは非常に全員が寂しい気持ちでいます」

--長谷部選手とか、選手の方が見送りに来ていましたが?

「イエローカードですね。(笑) そこまでやってくれるのは、当然すごく嬉しいです」

--さっき知ったという感じ?

「サプライズですね。ビッグサプライズです」

--先ほど「引退も」と仰ってましたけど、それほど特別なチームだったということ?

「本当に全て特別でした」