「デブはうちの服を着るな」発言で炎上のアバクロにさらなる災難
米国のカジュアルブランド「Abercrombie & Fitch(アバクロンビー&フィッチ)」のマイク・ジェフリーCEOが2006年のインタビューで発した「太っている人にうちの服は着てほしくないんだよね」という言葉が、SNSなどを通じて爆発的に広がり“炎上“、7年の時を経て謝罪することになった。
Facebookを通じて発表された謝罪文は以下のとおり。
スタイルと顔の良い人しか雇わず、女性用の大きいサイズの服は作らない。メインターゲットはチアリーダーやフットボール選手といったような、学校ヒエラルキーの上位に君臨する人気者であり、いわゆる「イケてない」子たちは端から排除されてしまっている。この徹底したブランドイメージ戦略は、リアリティ番組でアバクロの製品を愛用していた出演者に「着るのをやめれば金を払ってやる」と通告したことからもうかがえる。
そんな差別意識の高いアバクロを「ひどい会社だ」と名指しし、「アバクロをホームレス御用達ブランドにしてやろうぜ」と立ち上がった若者がいる。
「僕らの手でこのブランドを変えてやろう」
そう呼びかけたのはグレッグ・カーターという青年だ。古着屋でアバクロの服を大量に買い求め、路上生活者たちに配って歩く動画を公開した。アバクロには一目でそれとわかるロゴやエンブレムを大々的に配してあるデザインが多く採用されているため、ホームレスがこぞって着ていればかなり目立つ。この活動に参加する方法もしっかりと紹介されている。
1.自分のクロゼット、友達のクロゼット、そしてお隣さんのクロゼットからアバクロの服を探そう
2.集まったらキミの自治体のホームレス支援センターに寄付しよう
3.この活動をFacebookやTwitter、Google+でシェアしてね。ハッシュタグは「#FitchTheHomeless」だよ
「アバクロンビー&フィッチを、世界ナンバーワンブランドに押し上げてやろうぜ、ホームレスアパレル業界のな!」
という呼びかけで終わるこの動画は5月13日にアップロードされ、わずか4日ほどで約500万回も再生されている。コメント欄には「最高!俺もやる!」「いいアイデアだ。くたばれフィッチ」と同調するものもあれば、「やめてよ、アバクロ好きなのに」と悲しむ声も。「ホームレスがドラッグ代を稼ぐために服を売っちゃうかもよ」という冷静な意見も見られる。
Twitterでは現在、このハッシュタグ付きの発言が世界的に大量ポストされており、一大ムーブメントとなっている。