ちょっと気になる事を。本田1トップ=ゼロトップ、と考えている人って多いのでしょうか? 本田の1トップ起用は、バルサスタイルをやるため、だけではなく、ザックが1トップの選手に求めているような、最前線で起点となって相手のDFラインを押し下げるような、当然、そういう役割を担わせるという場合でも期待できる訳で、本田の1トップシステム=ゼロトップのバルサスタイル、というのは決めつけない方が良いと思います。

そもそも、何度も書いてきたように、前田と本田というのはタイプ的に似ていて、前田にしても、そもそもは、最前線で、フィジカルでのポストプレーを頑張るタイプ、フィジカルでのポストプレーで活躍できるタイプ、という選手ではなく、巧みなテクニックと動きで良さを発揮するタイプの選手であり、前田と本田というのは、そういうタイプの選手なのに日本人選手の中ではフィジカルも強い、というだけですからね。

それから、ハーフナーにしても、空中戦ばかりが言われるようなところもありますが、おそらく本人はもっと足元でプレーしたいタイプの選手で、更には、Jのクラブで1トップやポストプレーで良さを見せている選手も、大迫、寿人、興梠、どの選手もフィジカルに一番の良さがあってそういう活躍ができている選手ではありませんし、そもそもが、フィジカルだけで脱アジアレベルを相手に戦える選手というのは、日本人選手には存在していないと言っても良いと思います。

だったら、守備力の事や、本田、香川、遠藤、という3人の共存の事や、岡崎を残しつつ乾と清武のどちらかは使う、という事や、そういう事を総合的に考えた場合に、本田の1トップ起用というのがその最大の解決策になるのではないか、という事であって、そもそも、本田1トップ=バルサスタイル=NO、という考え方はおかしいですよね。おかしい、というか、そういう図式は成立しないと思います。本田1トップは必ずしもバルサスタイルとはイコールではあらず、という事ですね。