NHK「サンデースポーツ」(6日放送分)には、「中継ぎの魅力に迫る!」として、中日ドラゴンズ・浅尾拓也と、2013年シーズンよりボストン・レッドソックス所属となる上原浩治が出演、それぞれの“中継ぎ論”を語った。

まず、トレードマークになっていたモミアゲを綺麗に剃り落とした上原は、その理由を訊かれると、「自分でも、どこの方向に向かっているかわからなくなって、とりあえずゼロに戻そうと思った」と苦笑い。

本題に入ると、上原は、先発やクローザーほど目立たないものの、責任ある役回りとなる中継ぎについて、「損です」とキッパリ。「抑えて当たり前。打たれたらA級戦犯みたいな感じになりますし、実際取材を受けるにしても、抑えた時って全然取材受けないんですよ。打たれたときに受ける」と理由を語りつつ、過去2年間、ホームランを打たれていない浅尾に、「どうやって、抑えんの?」と尋ねる場面も。

また、浅尾は、昨シーズンの4月、大先輩・山本昌の勝利が懸かった登板で、中継ぎに失敗した試合に触れられると、「山本さんは温かい言葉をかけてくれる。(試合後)とりあえず、謝りにいったんですけど“気にするな”っていつも言ってくれる」とコメント。その真面目で律儀な性格を垣間見せた。

一方で、「メジャーでも先発投手に謝ることはあるのか?」と訊かれた上原は、「最初、謝ってたんですけど、途中から“謝るな”っていわれたんです。一生懸命やって打たれたんなら仕方ないと。謝るってことは一生懸命やってないからって。打たれても堂々としてようと。より頑張ろうと思いますよね」と、日本球界との違いを語った。

さらに、「中継ぎは好きか?」という質問を受けた両名。上原は「今は好きです。今のほうが遣り甲斐を感じているので。(ただし)好きですけど、先発のほうが華がありますし、気持ち的には先発やりたいというのはあります」と回答、その上で、先発に対する気持ちの比重を訊かれると、「先発は諦めてます。8割、9割。身体がいうこときかないので。完全に中継ぎの身体になってしまっている。やれるなら、やりたいですけどね。最後、終わるときくらいは。でも、そういうワガママいうと、クビだっていわれるのでやめておきます」と話し、浅尾は「うーん、どうですかね。昔すごい好きだったんですけど、辛い思いをすることも多いので」と素直に好きとは答えず。それだけ過酷な役回りなのだろう、「でも、一番遣り甲斐のある仕事だと思う」と語った。