韓国大統領府に設置されていた日本式の石燈、撤去される

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韓国の大統領府が、大統領府秘書室の門に設置されていた日本式の石燈を27日に撤去した。

石燈は「日本式」だとして撤去を訴えてきたへムン僧侶の働きかけによるもの。報道によると、へムン僧侶はこの日、「大統領府の行政棟入り口に設置されていた日本式石燈の撤去作業が始まった」とし、「大統領府の正門と迎賓館の前にある石燈も、近く撤去されるだろう」と話した。

へムン僧侶によると、石燈は韓国併合時に朝鮮総督府によって設置されたが、元々朝鮮では石燈は寺や墓地などに置かれるものだった。そのため、大統領府の正門などに石燈を設置するのは望ましくないという。

大統領府は「(石燈が)伝統的なものではないことは認める。専門家から意見を聞き、日本式石塔を撤去するかどうか検討する」との見解を示していたが、へムン僧侶の取り組みによりついに撤去へと動いた。

韓国では今年6月、ソウル地下鉄3号線の景福宮駅の構内にあった石燈6つが撤去されている。へムン僧侶はこれらの石燈について、「国宝第17号の栄州浮石寺無量寿殿前石灯をまねて作られたものなので、形は韓国の伝統式。だが、配列は日本の神社のようになっていた。日本の神社では、一列に石燈を配置するが、韓国ではそのようには置かない」と主張。そして、日本式石塔は駅構内から消えた。

へムン僧侶は「朝鮮王室儀軌還収委員会」と「文化財元の場所探し」の事務総長を務めている。2011年に日本政府が朝鮮由来の文化財を引き渡すことに合意した韓日図書協定の実現にも、大きく関わった。

参照:ソウル新聞
参照:時事ジャーナル

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