中国の宅配便会社、円通速遞の廈門(アモイ)分社責任者の劉新華氏は28日までに、「iPhone(アイフォーン)やiPad(アイパッド)の航空便利用の配達は、今後受け付けられない」と説明した。搭載のリチウム電池が爆発する恐れを完全には排除できないためという。同じ動きが今後、広まる可能性もある。廈門晩報が報じた。(写真は「CNSPHOTO」提供)

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 中国の宅配便会社、円通速遞の廈門(アモイ)分社責任者の劉新華氏は28日までに、「iPhone(アイフォーン)やiPad(アイパッド)の航空便利用の配達は、今後受け付けられない」と説明した。搭載のリチウム電池が爆発する恐れを完全には排除できないためという。同じ動きが今後、広まる可能性もある。廈門晩報が報じた。(写真は「CNSPHOTO」提供)

 中国では、円通の上海分社である上海円通と、同じく宅配便扱い業者の上海韻達が最近、耐風マッチやリチウム電池などの「危険物」を通常の物品として航空機便として扱っていたことが判明。2社は「2級航空貨物代理店」の資格を剥奪された。

 同自体を受け円通総本部は23日までに全国の責任者を招集して安全性向上のための会議を開いた。また、集配、倉庫管理などのスタッフに対しても、改めて安全教育を実施した。

 今後は、中国の宅配便各社が、リチウム電池を搭載する携帯電話を含め、危険物に指定されている物品の航空便取り扱いを拒否する動きが広がる可能性がある。

 宅配便業界の関係者によると、規則を無視し、内容を偽って空輸が禁止されている化粧品やリチウム電池を航空便として送っているのは、多くの場合には通販会社という。通販会社は宅配便会社と提携したり出資していたりするので、宅配便会社も状況の是正がしにくいという。

 写真は山東省済南市の警察当局が実施した、iPhoneなど偽物の高級ブランド携帯電話の廃棄作業。“販売価格”2000万元(約2億6000万円)分を破壊したという。(編集担当:如月隼人)