磯野貴理と元夫対面ドタキャン 視聴者唖然の日テレ番組
日本テレビ系バラエティー「行列のできる法律相談所」が予告していた内容を放送しなかった、とネットで騒動になっている。当日の番組内でも、離婚したタレント磯野貴理さんと元夫の対面シーンがあると何度も繰り返したが、録画番組にもかかわらず、番組の最後で、放送は次週になると発表したからだ。「視聴率を稼ぐこそくな手法」「番組水増しして経費節減か?」といった批判が出ている。
10年間の交際を実らせ、磯野さんはマネージャーだった7歳年下の正司宏行さんと03年12月12日に結婚。男に縁のない「負け犬キャラ」で売っていただけにファンを驚かせた。そんな磯野さんが「夫の浮気が原因」と離婚を発表したのが09年12月5日。翌日放送の「行列のできる法律相談所」では離婚に至る経緯を説明。10年1月3日の放送で正司さんと番組のスタジオで対面することになっていた。
録画なのに「トークが盛り上がり過ぎた」?
新聞のテレビ欄には「離婚した貴理に新展開!?今夜何かが起きる」という文字が躍った。番組前の予告では、磯野さんと正司さんが番組のスタジオで対面した一部が映された。磯野さんが「お久しぶりです!」と語りかけると、正司さんは「さようなら〜!!!」とおどけ、出演者全員で「バンザーイ!」と両手を挙げるシーンで終了。この予告は当日の番組の中で何度も放送され、視聴者の関心は嫌が上にも高まることとなった。
番組のテーマは「気の毒な夫」。恐妻家の男性タレントが何人も出演し、妻のエピソードを披露したのだが、今回の目玉であるはずの正司さんは現れず、とうとう番組は終了。そして、「トークが盛り上がり過ぎた」とのテロップとともに、予告のシーンは次週に繰り越し、という説明が流れた。
番組は録画。煽るだけ煽られ二人の対面を楽しみにしていた視聴者は唖然。ネットでも騒動になり、
「なんじゃこの詐欺番組は」「訴えてやる」「日テレの釣りには参ったわ!視聴者バカにしすぎだろ」
などと書き込まれた。
予告と違う番組が横行
このところテレビ局に対し、番組の予告と実際の内容が食い違っている、などの苦情が多く見受けられるようになっている。実は、今回の「行列」の裏番組だったフジテレビ系ドラマ「救命病棟24時〜2010スペシャル〜」にも「予告とは違う」といった批判が出ている。番組公式ホームページには、
「進藤一生が、小島楓が、澤井悦司が、活躍する新エピソードを壮大なスケールで描きます」
と書かれているのだが、内容の多くは過去に放送したダイジェスト(要約)版。ネットには、
「こんな総集編なら わざわざ正月のこんな時間にやんなよ」
などの意見が出た。
過去にも予告と内容が違うと批判が高まり、テレビ局が謝罪するに至る「事件」があった。08年放送のフジテレビ系連続ドラマ「CHANGE」と「ラスト・フレンズ」は、最終回でもないのに「最終章」という言葉を使ったからだ。特に「ラスト・フレンズ」は、「最終章」に「衝撃の結末」というフレーズまで付け視聴者を煽った。視聴者からの批判が高まり、フジテレビの豊田皓社長は08年6月25日に行われた定例会見で、
「視聴者からの問い合わせがあった。今後の課題としたい」
と釈明。
テレビ朝日系「仮面ライダーディケイド」は09年8月30日放送が最終回だったが、番組はライダーの戦闘途中に終了した。もちろん打ち切りではない。番組最後に「続きは12月の映画で」と、映画の宣伝を流したのだ。BPO(放送倫理・番組向上機構)にも批判が多数寄せられ、テレビ朝日の早河洋社長は
「テレビシリーズの結末と、映画の告知をはっきり分かるようにすべきで、不適切だった」
と09年10月29日に定例記者会見で謝罪している。
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