9日のチャンピオンズリーグ・グループリーグ最終節で、ルビン・カザンに2−0と勝利し、決勝トーナメント進出を果たしたインテル。サミュエル・エトーのゴールをアシストし、豪快なフリーキックから追加点を挙げたFWマリオ・バロテッリについて、インテルのマッシモ・モラッティ会長は「彼はどんな瞬間でも試合を決められる力がある。イタリア代表にとっても良いと思うよ。考慮すべきだ」とコメントした。

『ガゼッタ・デッロ・スポルト』電子版のアンケートでは、「イタリア代表のマルチェッロ・リッピ監督はバロテッリを招集するべきか」との質問に対し、約2万8000人のファンの60%が「イエス」と答えている。また、元イタリア代表で現在はテレビのコメンテーターを務めるジョゼ・アルタフィーニ氏も、「絶対にイエスだね。彼を呼ばないのはリッピにとって良くないことだ。規律面のことは置いておいて、才能だけを考えるべきだよ。マリオにはすべてがある。代表には欠かせない選手だ」と絶賛した。

一方で、元インテルの監督、ルイジ・シモーニ氏は「サッカー面のクオリティーについては『イエス』だね。だが、ルビン戦でも彼は相手選手の後ろから踏むところがあった。だから、私はまだ代表への準備ができていないと思う。まずは相手を挑発しないことを学ばなければいけない」と、慎重な姿勢を示している。

同じく元インテル監督のアルベルト・ザッケローニ氏も、「呼んでも良いが、代表へ招集するということは、ほかの選手たちのコンディションにも関係してくる。マリオはセカンドストライカーであり、イタリア代表にはアントニオ・ディ・ナターレがいるんだ。彼はセリエAの得点王争いトップにいる選手だよ。ただ、ディ・ナターレには“スポンサー”が少ないんだ」とコメントした。

なお、バロテッリ本人は週刊誌『スポーツ・ウィーク』のインタビューのなかで、「自分に関するあらゆる騒ぎから離れるために」、家族と数少ない友達といることが、疲れを癒し、ストレスを抑える唯一の方法だと話している。だが同時に、彼は「ただ、たまにはオレも言いたいね。放っておいてくれ、オレを生かしてくれって」とも語った。

さらに、バロテッリは「毎日毎日、同じことを新聞で読むなんて不可能だよ。ほぼ必ずネガティブなことなんだ。みんなは混乱している。もう本当のオレが誰なのか、分からなくなっているんだ」と付け加えた。では、自分自身から見たマリオ・バロテッリとは、どんな人間なのだろうか?

「良いヤツだよ。礼儀正しく、衝動的だね。あまりに衝動的すぎるんだ」