名門ユベントス復帰に加え、ナポリ、ジェノアといったかつての古豪が帰ってくる。来季2007−08年シーズンのイタリア1部リーグは、“スーパー”セリエAになる、という声がイタリアで日々高まっている。リーグ通算獲得勝点ランキングにおいて、来季参戦20チーム中、実に15チームまでもが同ランキングの上位20位までに入っているのだ。

 イタリア全国統一リーグが1929年に開始されて以降、積み重ねた勝点によるランキングの首位は、優勝27回を誇るユベントス(通算勝点3515)。6年ぶりのA復帰となるナポリも堂々の6位(同2130)、実に1995年以来の1部となるジェノアも12位(同1256)の座を得ている。この3チームが勝ち取ったスクデットだけで38にも上り、これは全体の37%に相当する。これに加えてミラン、インテルはもちろん、首都ローマ勢もおり他にも優勝経験のある伝統チームや古豪が集う。つまり、来季のセリエAは、最も魅力的だった時代の復活が期待されているのだ。

 国際マーケティング化の遅れ、魅力の減退などの理由から、昨季の一時期、英国においてセリエAのTV放映契約が存在しない事態まで発生した。だが、ドイツW杯での伊代表優勝、ミランのCL制覇などイタリア・サッカーの勝負強さは他の追随を許さない。来季からは英国でも地上波放送が再開、中国やインド、米国やアゼルバイジャンといった国までセリエAのTV中継を堪能できるようになる。イタリア国内だけでなく世界中がスペクタクルあふれる“スーパー”セリエAを心待ちにしているのだ。

弓削高志