絢香の歌詞を口ずさみながら滑る安藤美姫

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 安藤美姫(19)が金メダル、浅田真央(16)が銀メダルを獲得する形で幕を下ろした世界フィギュアスケート選手権大会、女子シングル。大会最終日の25日に行われたエキシビジョンでは、以前より親交のある絢香が目の前で自身のデビューシングル「I believe」を歌う中、安藤美姫が最終滑走を務めた。

 絢香と安藤美姫は同じ1987年12月18日生まれの19歳で、血液型も同じO型という縁もあり、絢香の「I believe」が安藤美姫に贈られたことから二人の交流が始まった。「I believe」は、絢香が高校2年生の頃、自分の将来に対する不安に悩んでいた時に書いた曲で、曲に込められた「自分を信じることから全てが始まる」というメッセージが当時、不調に喘いでいた安藤美姫の心を支えたという。安藤美姫は「『I believe』を聴いて、自分に足りないもの、失っていた自分自身の自信を取り戻せて、自分を信じるから前に進めて色んなことができる気持ちにさせられ、自分がなくしていたものを思い出させてくれた」と語っていた。

 絢香は24日に東京体育館に駆けつけ、安藤美姫が優勝した瞬間に居合わせた。安藤美姫が昨年の誕生日に絢香のプレゼントした、二人の誕生石であるターコイズの指輪をはめて滑っていたことを知った絢香は感動して、翌日のエキシビジョンで「I believe」を生で歌うことをその場で安藤美姫に約束した。

 さらにエキシビジョンのアンコールで「三日月」を歌ったことについて絢香は、「今日突然、美姫ちゃんから『三日月』で滑りたいとリクエストされ、びっくりしたのと同時に、思ったらすぐに口に出す(笑)という点が自分と似ているなーと、思わず笑みがこぼれました。でも、そのお陰で『I believe』だけでなく、自分にとって大切な『三日月』でもコラボレーションでき、とてもとても嬉しかったです。今日は最高に幸せな気持ちで歌えました。美姫ちゃん、ありがとう!」と歌い終えてから明かした。

 絢香が生で歌い、安藤選手がそれにあわせて滑る。出会った頃からの二人の夢が実現した瞬間だった。

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