電車内の置き紙が物議醸す(写真はイメージ)

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宮城県内のJR東北本線で、電車の中の座席の上に老人クラブのグループ名で「席をお譲り下さい」との置き紙があったと、ツイッターで疑問や批判が相次ぐ炎上状態になっている。

花見に行く予定のグループの一行が、乗車駅の手前の駅から席を確保するのが狙いだった。批判を受けたこのグループが所属する仙台市老人クラブ連合会は、「ホームページ上で謝罪文を掲載する準備をしています」とJ-CASTニュースの取材に答えた。

「次の駅から、敬老者が16名乗車します」

同連合会の事務局長によると、グループのメンバー1人が電車内に置き紙をしたことを認めた。

置き紙は、座席の座部に載せてあり、A4判ぐらいの白い紙に大きな字で印刷されていた。

「次の駅から、敬老者が16名乗車します」。置き紙には、こう書かれており、前の駅で乗ったグループのメンバーが座席に貼り付け、「場所取り」をしたらしい。

最後に、「伊達なクラブ」という仙台市老人クラブ連合会の別称、そして、その中のグループ名が書かれていた。

メンバーらが乗ったのは、4月9日午前9時台の電車だといい、60代のメンバー1人が仙台駅で乗って、16座席に置き紙をした。次の長町駅でほかのメンバーが乗り、お花見をするため大河原駅で降りた。

このメンバーは、ほかのメンバーに80代ぐらいの高齢な人が多いため、気を使って席を確保したのではないかとした。ほかのメンバーは、置き紙をすることは知らなかったという。

一方、ツイッター上の投稿によると、電車の中は当時、宮城県大河原町内の花見名所に行く乗客らで混雑しており、乗客は、置き紙のある座席に座らず、立っていたという。電車の車掌が回って来て、グループのメンバーに注意したともいう。

これらの点について、連合会では、車内が混雑していたか、車掌に注意されたかは、まだ確認が取れていないとしている。

「いくら高齢者でも、このような行為は問題」

グループメンバーらの行為について、ツイッター上などでは、なかなか席を譲ってもらえない事情があるのでは、健常者目線で物事を判断しない方がいい、といった指摘が出た。

しかし、「これはないわーーー」「勝手な人たちだな」「恥ずかしいと思わないのかな?」「この行為では敬われないと思うが」などと疑問や批判の方が多い。「座りたきゃ指定席買いなさいって思ってしまいます」「ここまでするならバス貸切にすればいい」といった声も出ていた。

連合会の事務局長は、

「誰でも自由に座れる場所ですので、いくら高齢者でも、このような行為は問題があると思います。車内のルールを守る必要があり、紙を置いた会員を指導し、ほかの会員にも周知するつもりです。ホームページ上でも、謝罪文を掲載する準備をしています」

と語り、謝罪した。

こうした行為は、過去に聞いたことはないという。事務局には、お叱りの電話やメールが数件来ていることも明らかにした。

JR東日本仙台支社の広報担当者は、「特にお知らせする内容ではないと考えています。調べる予定はなく、お答えすることはございません」と取材に答えた。