強烈なミドルシュートで川島の守るメスゴールを揺らして見せたエムバペ。ネイマールやカバーニとの連携面も大きな問題はなく、今後の活躍も大いに期待できそうだ。 (C) Getty Images

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 現地時間9月8日、リーグ・アン5節でパリ・サンジェルマンはメスと対戦した。
 
 この試合で注目の的となったのは、今夏の移籍市場最終日に1年間はレンタル移籍というかたちで、モナコからパリSGにやってきたフランス代表FWのキリアン・エムバペだ。
 
 正式買い取りとなる来夏には、1億8000万ユーロ(約230億円)で加わるエムバペを、4-2-3-1の2列目のトップ下に配置したパリSGは、同じく今夏の移籍市場を賑わせたブラジル代表FWのネイマールは2列目の左サイドで起用した。一方のメスのゴール前には、日本代表GKの川島永嗣が立った。
 
 試合は序盤から開幕4連勝中と絶好調のアウェーチームが主導権を握る。22分にはゴール前でエムバペが持ち出して、最後はフリーとなったエディソン・カバーニがポスト直撃のシュートを見舞った。
 
 すると、積極性が増したパリSGが決定機をモノにする。31分、敵陣でボールを持ったネイマールが、ゴール前にスルーパスを送り、これに反応したカバーニが、飛び出した川島を冷静にかわしてゴールへと流し込んだのだ。
 
 失点後も全員が自陣に引いて、守備的な戦いを続けたメス。35分には、カバーニの強烈なヘディングシュートを川島がストップ。すると、この気迫のセーブが流れを呼び込む。
 
 37分、右サイド深くに切り込んだマテュー・ドセビのクロスボールにエマヌエル・リヴィエールがヘディングで合わせて、メスが試合を振り出しに戻したのだ。
 
 その後も日本代表守護神の好守が光った試合は、1-1で前半が終了。迎えた後半もメスは良い滑り出しを見せる。47分に相手GKのアルフォンス・アレオラがクリアミスを突いて、リヴィエールが決定機を得るなど、ホームチームは攻勢に出る。
 
 しかし、その勢いも長くは続かなかった。56分、ブノワ・アス=エコトがエムバペに背後からタックルを見舞ってしまい、これで一発退場に……。これで再び前掛かりになったパリSGは、期待の超新星が面目を果たす。
 
 59分、相手のクリアミスをバイタルエリア正面からエムバペが直接狙うと、この強烈なシュートがゴール右下隅へと吸い込まれた。
 
 勝ち越しに成功してからは、数的優位になったこともあってワンサイドゲームを展開したパリSG。69分には敵陣深くから持ち出したネイマールがミドルシュートでゴールネットを揺らしてメスを突き放した。
 
 その後も危なげなく試合を進行したパリSGは、なおも川島の守るメスゴールに襲い掛かる。
 
 まずは、75分にカバーニが敵ゴール前でのルーズボールを確実に押し込んで4点目を挙げ、さらに87分にはトマ・ムニエの折り返しにルーカスが詰めて5点目を奪った。
 
 力の差をまざまざと見せつけたパリSGは、戦意を完全に失ったメスに全く付け入る隙を与えずにシャットアウト。結局、試合は5-1で終了した。
 
 カバーニ、エムバペ、ネイマールと役者が見事にゴールを挙げて、川島の守るメスを完膚なきまでに打ち砕いてみせたパリSG。リーグ・アン開幕5連勝と勢いに乗った状態で、9月12日にセルティックとのチャンピオンズ・リーグ開幕戦を迎える。