【浦和】3連敗にブーイングと怒声…主将・阿部勇樹が「状況打開」を誓う

写真拡大

[J1リーグ16節] サガン鳥栖 2-1 浦和レッズ /6月25日/ベアスタ

 浦和がリーグ3連敗を喫し、暫定9位まで順位を落とした。ACLでは9年ぶりのベスト8進出を果たした一方、国内リーグ戦は最近5試合勝星なし。4月30日の大宮戦から、1勝1分5敗と低迷している。

 内容もダイナミックさを欠いてミスから自滅する最悪のパターンにハマり、鳥栖の鎌田大地のフランクフルト移籍の門出を祝うラストマッチの完全な引き立て役になってしまった。
 
 試合後には、ゴール裏を埋めたサポーターからブーイングと怒声が選手たちに飛んだ。こうした状況のなか、主将の阿部勇樹は試合後の取材ゾーンで、「今日の試合のみならず、整理しなければいけないところがある。もちろん、やっている以上、立ち止まらず、進んでいかなければいけない」と言葉を選ぶように語った。
 
 この日も阿部はボランチとしてフル出場。最終ラインをケアしながらビルドアップに加わった。前節の磐田戦(●2-4)とはやや異なり、ボランチのコンビを組む柏木をより前めに出させて、阿部は後方からのフォローを優先して攻撃の厚みを持たせていた。
 
 柏木のパスから何度か決定的なチャンスは生まれた。しかしあと一歩――フィニッシュに至らず、結果的に流れの中からは1点も奪えなかった。
 
 阿部は悔しさを噛み締めるように続けた。
 
「今は何を言っていいのか分からない……。ただ、立ち止まるわけにはいかない。打開して進んでいかなければ。今はそういった状況。ちょっと難しく考えすぎているのかもしれない。結果が出ていないとネガティブになってしまう。一度クリアにして、チームとして打開していきたい。この状況を変えていけるのは、自分たち次第だから」
 
 前へ突き進むしかない――。浦和のキャプテンは、そう誓った。次戦は7月1日(19時開始)、ホームでの広島戦。勝点3を掴み、再出発への一歩を力強く踏み出したい。
 
取材・文:塚越 始(サッカーダイジェスト編集部)