トヨタUSAは、同社のフラッグシップオフローダー「ランドクルーザー」を大胆に改造した「ランド・スピード・クルーザー」が、230マイル(約370km/h)の最高速度を記録、世界最速SUVの称号を獲得したと発表した。

 

地球上で最も速いSUV

ランド・スピード・クルーザーは、全米最大のチューニングカーの祭典「SEMAショー2016」で初披露された、トヨタのモータースポーツテクニカルセンターが手がけた特殊なモデルだ。

 

エンジンは市販のランドクルーザーに搭載される3UR-FE型5.7リッターV型8気筒だが、最大55psi(約3.87kgf/㎠)のブースト圧を可能にするバレーボールサイズのギャレット製ターボチャージャーを組み合わせることなどによって、最高出力は2000psを叩き出す。このウルトラスペックのエンジンを制御するトランスミッションは、カスタムレーシング仕様だ。そのほかにも空力性能と走行安定性を確保するため車高がローダウンされたほか、サスペンションの最適化が図られた。タイヤはスーパーカー御用達銘柄のひとつ、ミシュラン・パイロットスーパースポーツが装着された。

 

センターパネル中央の速度計は230mph(約370km/h)を表示

 

最高速チャレンジに挑んだのは、トヨタの元NASCARドライバー、カール・エドワーズ。舞台は2.5マイル(約4km)の滑走路を持つカリフォルニア州モアブの「モアブ・エア&スペース・ポート」だ。

 

果たしてランド・スピード・クルーザーは、これまでのSUV最速記録であった211マイル(約340km/h)を約30km/h上まわる、370km/hを記録したのである。カール・エドワーズは「これが地球上で最も速いSUVと言って間違いない」とコメントしている。

 

この歴史的ともいえるシーンは、ぜひ以下の動画でご確認を。