今年1月に就任したばかりのサッカーJ3藤枝のシジマールGKコーチ(54)が、現役復帰する可能性のあることが26日、明らかになった。

 藤枝には3人のGKが選手登録されているが、そのうちの1人が負傷のため離脱。この緊急事態を受けて、クラブ首脳陣が今週中にもコーチ兼選手として登録する方針を固めたためだ。

■略歴 シジマールは、ブラジル・サンパウロ州サン・ジョゼー・ド・リオ・プレト生まれ。17歳でグアラニFCとプロ契約を結び、プロ生活をスタート。その後、ECバイーアでブラジル全国選手権優勝を経験し、ポルトゥゲーザ、グレミオなどに在籍。

 93年、ポルトゥゲーザ在籍時に、当時J1清水エスパレスの監督だったエメルソン・レオンから連絡を受け、同年7月に清水と契約。2ndステージ第2節でJリーグデビューを果たすと、第3節から6試合連続で無失点を記録。この時に達成した731分間連続無失点は、現在でもJ1の無失点記録として残っている。

 94年に清水を退団、古巣のECキンゼ(ブラジル)に入団したものの、サポーターの復帰嘆願運動もあり95年シーズン前にコーチ兼任として清水に復帰。同年9月に引退。

 Jリーグでは、3年間でリーグ戦61試合、リーグ杯7試合、天皇杯4試合に出場。

 引退後は古巣のECキンゼでGKコーチや監督を務めた後に再来日。日本ではVOLARE FCの監督などを務めた後、J1の柏レイソルやヴィッセル神戸でGKコーチを歴任。その後、浜松開成館高校(静岡)やポートFC(タイ)でGKコーチを務めた後、17年1月よりJ3藤枝MYFCのGKコーチに就任した。

●最年長記録更新はなるか 選手登録が認められベンチ入りした場合は、主力の負傷や出場停止などの際に備えるバックアップ要員となる見込みだ。しかし、緊急事態が起こった際は選手として出場する可能性もあり、そうなった場合は95年7月1日の名古屋戦(日本平)以来の試合出場となる。

 現時点でのJリーグ最年長出場記録は、25日にFW三浦知良(J2横浜FC)が50歳27日に更新したばかり。シジマールが現役復帰して出場を果たした場合は、その記録を大幅に更新することになる。