「岩波ブックセンター」運営会社が破産 神保町の名所「とても寂しい」
東京・神田神保町の「岩波ブックセンター」を運営していた信山社(岩波書店との資本関係はない)が、東京地裁から破産手続き開始決定を受けた。帝国データバンクなどが2016年11月28日、伝えた。決定は25日。
神田神保町は、古書店や書店などが多く集まる街として知られ、中でも「岩波ブックセンター」は、そのランドマーク的な存在として有名だった。人文・社会科学系の専門書など、岩波書店が刊行する書籍の取り揃えが充実している書店としてファンも多かった。同社サイトによると、「岩波書店の書籍在庫は日本一」。
ツイッターには、店舗入り口の張り紙写真も
帝国データバンクや東京商工リサーチの発表などによると、10月に代表取締役会長だった柴田信氏が急逝し、11月23日から店舗営業を休んでいた。信山社は、2000年に設立された。負債額について、帝国データバンクは「債権者約28名に対し、約1億2732万円」としている。出版不況のなか、業績低迷が続いていたという。
破産手続き開始決定の情報がネットに流れると、ツイッターには11月28日、
「ええええええ。。。」
「私の大好きだった書店のひとつ。神保町へ行けば、必ず立ち寄る場所だった。とても寂しい」
「店主急逝は知っていたけど、こんな状況だったのか」
などと驚く声が挙がった。
27日以前のツイッターでもすでに、店舗営業が休みになっている事について、店の入り口に「店主急逝のため誠に勝手ながら、11月23日よりしばらくの間、休業させていただきます」と張り紙が出ている、と写真付きで報告し、「驚いた」などとつぶやく人も出ていた。