熱心な仏教徒というわけではなくとも、お墓参りに行った際にお寺の住職さんと会話したり、説法を聞いたりすると、なんとなく気持ちが落ち着いたり、楽になるものです。穏やかな話し方をする人が多いですし、何気ない会話の中にも仏教の教えが踏襲されていたりするのも、心を和らげてくれる要因かもしれません。『一日一善』(日本文学館/刊)は、福聚山觀音寺の住職である中村太釈さんが日常生活の経験談を交えつつ、仏教の