日本の歴史から現代人が学べることは何か。歴史作家の河合敦さんは「江戸時代にもっとも出世した男は柳沢吉保だろう。彼は将軍・綱吉の寵臣でありながら決して偉ぶらなかったし、綱吉の死後は未練なくすべての役職を降りて隠居するという見事な出処進退を見せた」という――。※本稿は、河合敦『禁断の江戸史 教科書に載らない江戸の事件簿』(扶桑社文庫)の一部を再編集したものです。■将軍の身辺雑務から大名に成り上がり柳沢