叱られるとやる気を失う社員が6割――このような結果が日本生産性本部が実施した職場のコミュニケーションに関する意識調査で明らかになった。

 調査結果によると、部下・後輩を叱ることが「育成につながる」と回答した課長は87.8%と高い割合となったが、上司に叱られると「やる気を失う」と回答した社員が60.0%で、「やる気になる」と回答した社員は38.0%にとどまった。

 また、部下・後輩を「褒めている」と回答した課長は78.4%に対し、「上司は褒める方だ」と回答した社員は48.6%で、半数以上の部下・後輩は「褒められている」という実感はないようだ。

 仕事への取り組みについては、課長の76.7%が部下・後輩の「やる気を感じている」。しかし、部下・後輩は仕事に対して「意欲が高い」(54.5%)が半数を超えたものの、「意欲が湧かない」(43.7%)も4割を超えている。

 部下・後輩の「やる気」は評価している上司だが、「仕事ぶり」については54.7%、「能力」についても59.0%が「満足していない」と回答。

 人材育成を自分の役割だと考えている課長は93.3%に達したが、部下・後輩に対して個別の育成目標を持っている課長は55.4%だった。また、上司から能力開発について説明を受けている部下・後輩も35.1%となっている。

 調査は、2013年6月〜2014年3月に日本生産性本部主催の階層別公開セミナー等を受講した課長職417人、一般社員1045人から回答を得た。

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