都会で暮らしても幸せになれない3つの理由

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 夏まっさかりのこの時期に、満員電車で通勤するというだけでもウンザリ。それに加えて労働時間が長かったり、その割には給料が安かったりで、「もう都会暮らしは嫌だ!」と考えているのは筆者だけではないはずです。
 『まだ、都会で貧乏やってるの?』(学研マーケティング/刊)の著者、吉角裕一朗さんは、故郷の熊本で起業。豊かな自然に囲まれて仕事をし、地元のおいしい食べ物を食べ、たっぷり休みも取りながらも年収1億円という、何ともうらやましい生活を送っています。
 本書で吉角さんは、田舎暮らしの良さと、田舎でお金を稼ぐためのポイントをつづっているのですが、それを読むと、都会で安月給とストレスに耐えて暮らすより、思い切って田舎に移り住む方が幸せになれるような気がしてきます。
 その理由はこんなところにあるようです。
 
■都会で働いても「平凡な人」にしかなれない
 日本中から優秀な人、才能溢れる人が集まってくる都会で働いていると、ほとんどの人はそういった人の中に埋もれて、「その他大勢」にしかなることができません。ただ、それでも都会で一流の人や一流のものを見続けてきたことで、「都会的なセンス」は自然に身についているはずです。
 このセンスは田舎にはない貴重なもの。都会では周囲に埋もれていた「平凡な人」も、都会で得たセンスを発揮すれば、田舎では目立つ存在になれるのです。
 吉角さんいわく「都会の1000番より、田舎の1番になろう」。
 平凡な仕事をして平凡な毎日を送るのに飽き飽きしている人は、田舎で働くことで「一味違う人」「デキる人」を目指してみてはいかがでしょうか。

■ビジネスチャンスをつかめない
 また、あらゆるビジネスが乱立し、ごった返しているのが都会ですから、ビジネスになりそうなアイデアが思い浮かんでも、調べてみるとすでに先駆者がいたり、競合がひしめいていたりと、チャンスをつかむのは容易ではありません。
 その点、田舎はのんびりしたものです。どの土地にも、そこにしかない「特性」が必ずあるものですが、住んでいる人は案外その特性に気がつかないため、手つかずになっていることも珍しくありません。
 都会で暮らしていたことで「外部の目」を持っている人なら、「おいしい水」「珍しい農作物」「そこにしかいない生き物」など、「都会の人」に珍しがられるその土地の長所を、比較的簡単に見つけることができるはず。
 それをいかにお金に換えるかということを考えれば立派なビジネスになるのですが、都会にいる限り、こんなビジネスチャンスにも気づくことができません。
 「お金を稼ぎたいなら、とにかく、頭を使うこと」(吉角さん)。
 田舎には、工夫次第でお金を稼げるチャンスがたくさん転がっています。

■ストレスが多すぎる
 満員電車や渋滞、騒音、悪臭など、都会は生活していくだけで多大なストレスがかかる場所。山や森など自然を感じられる場所も少ないため、心を休める場所にも困ります。
 しかし、田舎ではこういったストレスがまったくといっていいほどありません。食べ物や水、空気などすべてがおいしく、騒音とも無縁。まさにストレスフリーな生活です。
 また、生活全般にかかるお金がかなり安くあがるのも田舎暮らしのいいところ。出ていくお金が少ないことを考えると、田舎で暮らすことは、一般的に言われているよりもはるかに簡単だといえます。
 都会でストレスに耐えながら仕事をするのか、田舎の快適な環境で生産性の高い仕事をするのか。両者には「何十年も経った頃には、資産に大きな差が出る」と吉角さんはいいます。

 田舎には仕事がないから、と諦めていた人も、本書を読めばそれが単なる思い込みに過ぎないことがわかります。会社員としての雇用は少なくても、お金を稼ぐ方法は工夫次第でいくらでもあるのです。
 本書には、都会から田舎に移り住んだ人たちの成功事例や、田舎でお金を稼いでいく方法が詳しく解説されていますので、田舎暮らしを夢で終わらせず実現するために、役立ててみてはいかがでしょうか。
(新刊JP編集部)