KAT-TUNが手招きしてる!ニューアルバム「comeHere」
KAT-TUNが元気だ! 8作目のアルバム『comeHere』の発売に続き、このアルバムと共に全国ツアーがスタート。7月8日の国際フォーラムを皮切りに、全国10カ所を回ることが発表されている。しかもツアーのラストは大阪・京セラドームでのカウントダウン。夏から大みそかまでKAT-TUNの勢いは止まらない!
■止まらないのは勢いだけじゃない、記録も更新!
この『comeHere』は8作目のアルバムになるが、7月7日付のオリコン週間アルバムランキングで1位を獲得。宇多田ヒカルのファーストアルバム『First Love』から7作連続記録を塗り替えて、歴代1位に浮上。史上初の快挙を達成した。
KAT-TUNは2006年3月にデビュー。シングル『Real Face』、アルバム『Best of KAT-TUN』、DVD『Real Face Film』を同時リリースという、トリプルデビューを果たした。記録はここから続いているわけで、この間にメンバーが二人減り、思うようにライブ活動ができなかった期間もある。「CDが売れない時代」と言われてきた時代背景を踏まえても、それでも1位をとり続けていることを思うと、改めてKAT-TUNというグループの強さを感じる。
メンバー脱退直後の2013年11月、ミニアルバム『楔』をリリースしているけれど、フルアルバムとしては『CHAIN』(2012年2月)以来、約2年半ぶりのこと。いちファンとしては、そんなに長い時間が経過していたのかと、時の流れの早さに驚いたのと同時に、この間はかなり濃厚な時間を過ごしたことを改めて思った。
■KAT-TUNのイメージが変わる作品
現在メンバーは上田竜也、亀梨和也、田口淳之介、中丸雄一の4人構成。KAT-TUNをよく知らない人と会話をすると「黒い服を着ている」「やんちゃ」「怖いお兄さん」「ギリギリ」こんな単語が並ぶことが多い。いやいや……。そのイメージがまったく違うとも言い切れないけれど、KAT-TUNもすっかりアラサーの大人の男性。どんどん進化を遂げているんですよ。
『comeHere』(初回限定版付属のDVDに収録)のメーキング映像で上田は「バランス良く、(KAT-TUN)らしい曲もあれば、新しくKAT-TUNとしてチャレンジしたところもあるので、新しい魅力というか、ちょっと大人になったKAT-TUNを堪能してもらえるような、いい一枚になっていると思います」とコメント。その言葉どおり新しい魅力がたっぷり詰まっていた。
昨年11月にリリースした『楔 -kusabi-』は、朝靄のかかる深い森が舞台。季節で言えば冬。笑顔を封印した4人が、ブーツで枯れ葉を踏みながら光の射す方へ歩くという幻想的でミステリアスなシーンが印象的だった。メンバー脱退直後のリリースだけに、当時の心情をそのまま曲にぶつけたような歌詞は、やや重さが残るものだった。そこからシングル『Infact』を経て、(過去記事を参照:KAT-TUN新曲「In Fact」に“昭和の男”を見た)、今回のアルバム『comeHere』は、吹っ切れたというより、もう、突き抜けた感じでしかしない。
テレビCMでもよく流れていた『COME HERE』の映像は、真夏の海岸を舞台に、メンバーが一人3役に扮して登場する。学生服を着た中丸、浮き輪を売っている人役の亀梨、泥棒役の上田とそれを追いかける警官役の田口。ビーチフラッグをする4人に、ステージで歌うアイドルの4人。長い砂浜でフラッグをゲットするまでに12人の登場人物とドラマがあり、一度見ただけでは物足りない。特にステージ上に寝そべって、足をバタバタさせながら歌う上田は、やんちゃでかわいい!
「距離感であったり、近さ。ハイフンのみなさんとの近さっていうのをすごく意識した上で作りました」と亀梨。このコメントがそのまま『COME HERE』の歌詞にも込められている。壁なんてない、いま一緒にいる空間を楽しもうよと。
昨年末のカウントダウンコンサートでは、カンチョーしながら歌う振り付けを披露して会場を沸かせたり、『楔 -kusabi-』のメイキングビデオで、「バーベキューやりたいね」といっていた田口の言霊が効いたのか、雑誌や映像にはバーベキューをする彼らの姿があったり、最近のKAT-TUNはとにかく楽しそうだ。
アラサー男子がカンチョーしあう姿を見る日が来るとは夢にも思わなかったけれど、会場中が笑いに包まれたし、これまで続くクールでスタイリッシュな雰囲気と、少年っぽさの両面が出せるのは、大人ならではの「余裕」と言えそうだ。
中丸は「このアルバムだけでも成立するようにというか。いまのKAT-TUNのやりたいことを詰め込んだ一枚になってると思うんですけど、それで興味を持った方がライブに行きたいなって思ってくれるといいなと思ってて。なので今回はライブとアルバムのつながりというのをすごく強くしてます」とコメントしている。
『comeHere』を「おいで」と受け取るか「こいよ」と解釈するかに戸惑うけれど、でも指を下にして手招きするのではなくて、指が上なのでやっぱり「こいよ」がしっくりくるかも。知れば知るほどハマるKAT-TUNの世界、アルバムもツアーの名前も『comeHere』な理由がわかった気がする。
(柚月裕実)
■止まらないのは勢いだけじゃない、記録も更新!
この『comeHere』は8作目のアルバムになるが、7月7日付のオリコン週間アルバムランキングで1位を獲得。宇多田ヒカルのファーストアルバム『First Love』から7作連続記録を塗り替えて、歴代1位に浮上。史上初の快挙を達成した。
メンバー脱退直後の2013年11月、ミニアルバム『楔』をリリースしているけれど、フルアルバムとしては『CHAIN』(2012年2月)以来、約2年半ぶりのこと。いちファンとしては、そんなに長い時間が経過していたのかと、時の流れの早さに驚いたのと同時に、この間はかなり濃厚な時間を過ごしたことを改めて思った。
■KAT-TUNのイメージが変わる作品
現在メンバーは上田竜也、亀梨和也、田口淳之介、中丸雄一の4人構成。KAT-TUNをよく知らない人と会話をすると「黒い服を着ている」「やんちゃ」「怖いお兄さん」「ギリギリ」こんな単語が並ぶことが多い。いやいや……。そのイメージがまったく違うとも言い切れないけれど、KAT-TUNもすっかりアラサーの大人の男性。どんどん進化を遂げているんですよ。
『comeHere』(初回限定版付属のDVDに収録)のメーキング映像で上田は「バランス良く、(KAT-TUN)らしい曲もあれば、新しくKAT-TUNとしてチャレンジしたところもあるので、新しい魅力というか、ちょっと大人になったKAT-TUNを堪能してもらえるような、いい一枚になっていると思います」とコメント。その言葉どおり新しい魅力がたっぷり詰まっていた。
昨年11月にリリースした『楔 -kusabi-』は、朝靄のかかる深い森が舞台。季節で言えば冬。笑顔を封印した4人が、ブーツで枯れ葉を踏みながら光の射す方へ歩くという幻想的でミステリアスなシーンが印象的だった。メンバー脱退直後のリリースだけに、当時の心情をそのまま曲にぶつけたような歌詞は、やや重さが残るものだった。そこからシングル『Infact』を経て、(過去記事を参照:KAT-TUN新曲「In Fact」に“昭和の男”を見た)、今回のアルバム『comeHere』は、吹っ切れたというより、もう、突き抜けた感じでしかしない。
テレビCMでもよく流れていた『COME HERE』の映像は、真夏の海岸を舞台に、メンバーが一人3役に扮して登場する。学生服を着た中丸、浮き輪を売っている人役の亀梨、泥棒役の上田とそれを追いかける警官役の田口。ビーチフラッグをする4人に、ステージで歌うアイドルの4人。長い砂浜でフラッグをゲットするまでに12人の登場人物とドラマがあり、一度見ただけでは物足りない。特にステージ上に寝そべって、足をバタバタさせながら歌う上田は、やんちゃでかわいい!
「距離感であったり、近さ。ハイフンのみなさんとの近さっていうのをすごく意識した上で作りました」と亀梨。このコメントがそのまま『COME HERE』の歌詞にも込められている。壁なんてない、いま一緒にいる空間を楽しもうよと。
昨年末のカウントダウンコンサートでは、カンチョーしながら歌う振り付けを披露して会場を沸かせたり、『楔 -kusabi-』のメイキングビデオで、「バーベキューやりたいね」といっていた田口の言霊が効いたのか、雑誌や映像にはバーベキューをする彼らの姿があったり、最近のKAT-TUNはとにかく楽しそうだ。
アラサー男子がカンチョーしあう姿を見る日が来るとは夢にも思わなかったけれど、会場中が笑いに包まれたし、これまで続くクールでスタイリッシュな雰囲気と、少年っぽさの両面が出せるのは、大人ならではの「余裕」と言えそうだ。
中丸は「このアルバムだけでも成立するようにというか。いまのKAT-TUNのやりたいことを詰め込んだ一枚になってると思うんですけど、それで興味を持った方がライブに行きたいなって思ってくれるといいなと思ってて。なので今回はライブとアルバムのつながりというのをすごく強くしてます」とコメントしている。
『comeHere』を「おいで」と受け取るか「こいよ」と解釈するかに戸惑うけれど、でも指を下にして手招きするのではなくて、指が上なのでやっぱり「こいよ」がしっくりくるかも。知れば知るほどハマるKAT-TUNの世界、アルバムもツアーの名前も『comeHere』な理由がわかった気がする。
(柚月裕実)