ミランのフィリッポ・インザーギ新監督が10日、チームのお披露目でアドリアーノ・ガッリアーニ代表取締役、バルバラ・ベルルスコーニ代表取締役とともに会見に臨んだ。

「私は2年前にこの仕事を始めた。いつかミランを率いたいと願いながらね。おそらく、ミランとは何かが忘れられてしまっているんだ。世界で最もタイトルを獲得したクラブだよ。そして私はその指揮官だ。全力を尽くす。自分がそれにふさわしくあれることを願っているよ」

「私にはアイディアとやり方がある。だが、最も重要なのは、ミランのDNAを再びつくることだ。正しい敬意を払いつつ、正しいスピリットを持ってね。私が勝ったときには、常に本物のグループがあった。そして本物の指揮官がいた」

「昨年は本物の指揮官がいなかったのか?」と深読みしたい者がいれば、すればよい。インザーギ監督は会見で「我々は8位だったんだ」と繰り返している。ひどい1年を経て、彼がミランを再出発させなければいけないということを理解させるためだ。ただし、インザーギ監督は「前任者を評価することはしない」とも強調している。彼はただ、彼であろうとしているのだ。

「(アントニオ・)コンテに言われたよ。監督になって唯一変わるのは、夜に眠れなくなることだってね。私はとても自己批判的なんだ。オーバーなまでにね。うまくいかないときは、常に監督の責任だと考えるんだ」

「私はルールを重んじる。練習する意欲もね。(ディエゴ・)シメオネに連絡はしていないが、彼のアトレティコ・マドリーがいかに組織的かは見てきた。私は私のやり方をもたらしたい。私が好きなのは、4-3-3か4-4-2だ」

ガッリアーニ代表取締役は「ドイツ代表とそのサイドの動きに彼は首ったけなんだ。それが彼の信念でもあるんだよ」と明かすと、インザーギ監督は「時間が必要だ」とコメント。次のように続けた。

「私は誰も真似たくない。自分の勝利への意欲と野心を選手たちも感じてくれるように願っているよ。だが、私は確信している。オファーを受けたとき、私はチームのことを考え、選手たちの人としての価値を見てみた。私はこのチームを強く信じている。かつてのように戻れると信じている」

「中盤の補強? 我々は8位だったんだ。何かをすべきだろう。私は攻撃的なサッカーをする積極的なミランを望んでいる。サン・シーロに来たら相手が恐れるようでなければならない。あとは、サポーターが我慢してくれることを願っている」

「(マリオ・)バロテッリ? 代表での批判は彼を強くするだけだと思っている。マリオの役に立つように願っているよ。彼の価値を最大限に発揮させるのは私の仕事だ。彼は違いをつくれる選手だよ。だが、私はチームに言ってあるんだ。我々は8位だった。全員がゼロからのスタートだとね」

さらに、インザーギ監督はバロテッリの名前を出さなかったが、こういうメッセージを送った。

「テクニカルなミスは常に許す。だが、態度に関しては決して許さない。ミランの選手はピッチの外で間違えてはいけないんだ。プロならアスリートらしい生活をしなければならない。我々は良い給料をもらっており、世界で最も素晴らしい仕事をしている。だから、私にとってこれは鉄則だ」