ハッチが自動で開くPCケース「H1(ZM-H1)」(ドスパラ販売)

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あと数カ月もすれば、暑い夏がやって来る。すると、当然、部屋の温度をいかに涼しく保つかという課題に直面するわけだが、実は部屋だけでは済まない。それはパソコンの中もそうなのだ。この時期は毎年、ファンの音がうるさいわけで、気になってイライラするのだが、そんな熱対策に対応したおもしろいPCケースが登場した。それは、なんと自動で“あそこ”が開くという。

そのPCケースとは、「H1(ZM-H1)」(ドスパラ販売)で、煙突のように上部の複数のハッチが自動で開くのだ。温度センサーによって内部熱を感知し、開閉を判断するわけだ。当然ながら、温度計が設置され、35度と45度、事前にいずれかの開閉温度を選択する。

ハッチ開閉によって、ボティを排熱のためメッシュ構造にする必要がなくなったので、ファンの音漏れが軽減されるというメリットもある。暑くなったら開き、ハッチ下部のファンも自動で回転するという優れものだ。

本当に動くのか、店頭で確かめてみた。センサー部分に熱を故意に加えてみると、どんどん温度が上昇、そしてついに(!?)、「パカッ」とハッチが開いた。モーター音がするでもなく、とても静かに開くのがなかなか渋い。知らないうちに開いていたという印象だ。

このギミック、一般ユーザーやゲーマーだけでなく、ロボット研究者などにも気に入られそうなメカっぽさがいいと思う。実際、研究者でゲーミングPCのような、ごっつくて格好いいものを使用しているケースもあるという。

ただし、注意点としては、上部に十分なスペースを確保すること、そして、物を置かないことだ。ミドルタワーは部屋に設置すると意外に大きいことが分かる。なので、使用環境はしっかり確認すべきだろう。

ついでに、ケースにつける冷却ファンの今夏オススメ製品を紹介しよう。「AINEX CFZ」シリーズという一見何の変哲もないが、よく見るとファン羽根の表面にゴルフボールのようなぼつぼつがついており、これによって風切り音が軽減される。ほかにも、羽根の形状を工夫したり、回転数を調整できるものなど、ファンと行っても多種多様だ。ケース選びとともに、ファンの売り場もよく調べると意外な発見があるかも……。

さて、話は「H1(ZM-H1)」に戻るが、夏場エアコンにあまり頼らないユーザー、音に敏感なユーザーには検討の価値が十分ある製品だと思う。この画期的な機能の効果をぜひ試してもらいたい。
(羽石竜示)