「45センチスタンド式 工業扇風機 YKS-454」(山善)

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暑いシーズンになると、筆者がすぐ思いつくのは扇風機。風のない暑い日は扇風機を回して、アイスでも食べて涼みたいものだ。ところで、工場や建築現場、体育館や駐車場などで使用される扇風機は業務用の大型なものだが、風はどのくらい強いのだろうか。

例を挙げると、「45センチスタンド式 工業扇風機 YKS-454」(山善)という大型扇風機がある。首振りや、風量を3段階(弱・中・強)に切り替える機能は家庭用と同じだ。だが、大きな羽根とスタンドが異なる。幅100センチ×奥行91センチ×高さ134〜140センチのサイズで、これを家庭に置くとすれば大きい部屋でないと邪魔で仕方ないだろう。

ふつうの家の室内に置いて使用した場合、どのような事態が考えられるか。
「かなりの設置スペースをとってしまううえ、通常のリビング扇風機の倍の風量があるため、紙など軽いものを吹き飛ばしてしまったり、安定性の悪いものを倒してしまう可能性があります」(山善)

そうだろうなぁやっぱり。「YKS-454」の風速が分速343/387メートルで、通常のリビング扇風機「YLT-AK301」だと分速181/183メートル(50ヘルツ場合/60ヘルツの場合)。約2倍の強さとなる。

構造的に家庭扇風機と異なるところはどこか。
「通常の扇風機の羽根径30センチに比べ、羽根径が45センチとなっており、それにより風速、風量とも通常の扇風機に比べ、約2倍の能力を発揮します」(同)

やっぱり羽根がかなり大きいんだな。ところで、工場以外で一般的に使える用途はあるのか。
「フローリングのワックス掛け時の乾燥にも使用されるケースがあります」
なるほど、これならふつうの扇風機より早く乾きそうだ。洗濯物を早く乾燥させるのにもつかえるのではと思ったが、強力すぎてどこかへ飛ばされそうなのでやめたほうがいいだろう。それから、庭の手入れや車庫内、物置で作業するとき、涼しくするために使いたい気もする。

最後に、使用する時注意すべき点はあるのか聞いてみた。
「確かに屋外での使用も可能ですが、雨や水しぶきのかかる場所や高温多湿な場所、油・油煙が直接製品にかかる場所などは避けて使用ください」(同)
扇風機は大事に扱ってね! ということだった。

クーラーよりも電気代が安く、冷えすぎない扇風機が好きと言う人はわりと多いのでは。ただし、使うときには自分の部屋や目的に合ったサイズ、性能の扇風機を選ぼう。
(羽石竜示)