綿じゃないというのが新鮮! 「MAX MATERIA」のタオル

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いまや、タオルも百花繚乱の時代。手触り、デザインなども多彩で、自分好みのものが選べる。しかし、まさか、こんなタオルがあるとは思わなかった。先日、ある展示会で出会い、ちょっとした衝撃を受けたのが、日本生まれの新タオルブランド 「MAXMATERIA(マックスマテリア)」だ。

見た目には一般的な綿のタオルのようだが、触ってみると、違いは瞭然! 上質で滑らかな肌触りは、従来のタオルとはまったく違う。さらに、実際に使ってみると、今度は抜群の吸水性にビックリ! 一度サッとなでる程度で、濡れた手がすっかり乾いてしまったのだ。これまでいろいろなタオルを使ってきたが、完全に初体験の使い心地。“タオルソムリエが作った最高傑作のタオル”という謳い文句にも、大いにうなずける。いやー、これはスゴイ。

ヒミツは素材にある。「MAXMATERIA」のタオルのパイル部分に使っているのは「Saolon(ソアロン)」という高級素材。天然木材パルプを主原料とするセルロース系半合成繊維で、世界で唯一、三菱レイヨンだけが日本で製造しているものだという。

もちろん、最高の素材を使えば、すぐに最高のタオルができるわけではない。ソアロンは綿と違い、織りや加工が難しく、開発には非常に苦労したそうだ。同ブランドを手がけている株式会社アイエヌアイの社長で、自身もタオルソムリエである南部智紀さんに話を聞いた。

「まず、ソアロンは綿のように100℃で染まりません。120℃程度の高温高圧染色でタオルを染められる加工場は日本でも限られています。実際、今お願いしている加工場さんも一度断られたところを、社長に直談判して実現しました」
織りに関しても、パイルの引けや糸切れ、筋や段との戦いだったという。
「製織工場の会長や社長、従業員のみなさんを巻き込んで、密度や織り方もミリ単位で計算、試作を繰り返して作りました。できるかどうかわからないのにやり続けるのは、本当にしんどかったです」
しかし、最終的には執念が実を結び、見事、商品化に成功。今年3月半ばごろから全国各地の取扱店で販売が始まった。

すでに評判は上々で、お客さんからは、「旅行にも持っていきたくなる」「一度使ったら無意識にこのタオルを選んで使っている」「自分のタオルとして買ったのに娘にとられた」といった声が届いているという。
「実際にこれまでなかった素材ですので、吸水性と肌触りの良さからそういっていただけるのだと思います」

現在は全4種、3色展開。サイズは、バスタオル(5000円税抜)、フェイスタオル(3500円税抜)、ゲストタオル(2625円税抜)、ミニハンカチ(1200円税抜)の4種。今後は色や商品のバリエーションも増やす予定とのこと。新商品の発表や商品開発の情報はFacebookでも発信している。

最後に南部社長から、タオルソムリエらしい素敵なコメントをもらったので紹介したい。
「私たちはソアロンという素材にこだわってタオルの開発をすすめていますが、それ以外にも泉州産地や今治産地、愛知、三重、東京などにも素晴らしいタオルがいっぱいあります。毎日使うものだからこそ、いろいろな産地の良いタオルからお気に入りのものを見つけ出していただきたいと思います」

“料理や家具がそうであるように、繊維製品も厳選された素材を使うことで、とても快適で、心地よいものになる”というのが「MAXMATERIA」のコンセプト。その良さを知るには、まずは店頭で手に取ってみるのが一番だ。見かけたらぜひ驚きの触り心地を体験してみては。
(古屋江美子)