「バケツ稲づくりセット」の申込み受付はなくなり次第終了。例年6月頃にはなくなってしまうとのこと。体験してみたい方はお早めに!

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きのこや野菜などの栽培キットを使って、手軽に家庭菜園を楽しむ人は年々増えていると思うのだが、主食のお米づくりというと、なかなかハードルが高そうなイメージがある。

そんなお米を自宅で、しかもバケツで育てようという事業があるのをご存じだろうか。

これは全国農業協同組合中央会(以下、JA全中)が進める「みんなのよい食プロジェクト」の一環で、お米(コシヒカリ)を種もみから育て、実った稲を収穫。実際にごはんを炊いて食べるまでを体験できるというもの。なんと、平成元年から行なわれている事業なのだそう。

今年は3月20日(木)から、バケツ1個分の種もみ・肥料・栽培マニュアルがセットになった「バケツ稲づくりセット」を先着で35万人の希望者に配布中とのこと。学校や教育団体だけでなく、個人への配布もしているので、バケツと土さえ用意すれば、自宅のベランダや庭で稲作ができちゃうのだ。マニュアル付きなので、初心者でも心配はいらない。

また今年から初めて、SNS 「バケツ稲づくりコミュニティ」もスタートするという。4月1日(火)からの開設で、稲の成長過程をレポートしたり、全国の稲づくり仲間と交流したり、情報を交換できる場所となる。

ところで、バケツ1個分で育てた場合、どれくらいのお米ができあがるのだろう? JA全中に聞いてみると、1セットの場合、炊いた状態でお茶碗1/3杯分、2セットで軽く一杯(お茶碗2/3杯分)とのこと。まさに一人分! ちなみに個人の場合は、SNS「バケツ稲づくりコミュニティ」に積極的に投稿してくれる栽培モニターに申し込めば、先着で1万人までは2セットもらえるそうなので、こちらがおすすめかも。(申し込み方法はインターネット経由の他、学校&団体はFAX・ハガキで、個人は封書もあり)

平成元年から行なわれているということだが、これまで「バケツで稲づくり」に挑戦してきた人たちは、無事にお米を収穫できたのだろうか? JA全中によると、「病気になる、ムシがつく、雀などの鳥に食べられる、といった失敗例もやはりあります。ただ、そうした失敗も含めて、農家の方が同じようにご苦労していることを体験してほしいと思っています」とのこと。

たしかに。毎日当たり前のように食べているごはんだけど、実際に作るとなると、どれだけ大変なことだろう。そういえば以前、イチゴの栽培キットを使って育てるのに挑戦したことがあるのだが、食べるのに十分といえる実になるまで育たず……。その難しさや楽しさは、体験してみてこそわかるものだと実感したものだった。 

自分でイチから育てて、うまくごはんまで炊けたら、その味は格別に違いない。これを機に稲づくりデビューしちゃいますか!?
(田辺 香)