マダックス投手コーチも絶賛

 レンジャーズダルビッシュ有投手(27)が今年のオープン戦に初登板し、ロイヤルズを相手に2回2安打無失点4奪三振と最高のスタートを切った。複数の米メディアからサイ・ヤング賞の最有力候補に挙げられている右腕は、早くも前評判通りの圧倒的な実力を披露。地元紙などからは絶賛の声が上がっている。

 ダルビッシュは昨季、メジャーで三振率が最も低かった先頭の青木宣親外野手(32)から空振り三振を奪うと、ロイヤルズ打線につけいるスキを与えなかった。地元紙のダラス・モーニング・ニュース(電子版)は「レンジャーズがダルビッシュの右腕とフィルダーのバットでオープン戦初戦に勝利した」と報じ、エースの投球と、本塁打を放った新加入の主砲の活躍を大きく取り上げている。

 ダルビッシュの投球内容についても詳しく記しており、打者8人への初球はすべてストライクで、全29球中で見ても23球がストライクだったという。初球ストライク率向上を今季の課題に掲げていたマイク・マダックス投手コーチは、文句の付けようのない完璧な結果に「彼の制球は素晴らしかった。彼は自信を持って投げていて、とても効率的だった。自分のカウントに持ち込んで打者と勝負し、自分の投球をして抑えていた。ユウが自分の投球をすれば、相手にとってはタフだよ」と絶賛している。

 また、同じく地元紙のスター・テレグラム(電子版)も「オープン戦開幕戦でダルビッシュはシャープで、フィルダーは輝いた」と投打の主役を大きく取り上げた。こちらも、ダルビッシュの抜群の制球力について言及。ロン・ワシントン監督の「速球にキレがあった。カッターはよく動き、変化球も良かった。とても効率的な投球だった」という称賛の声を紹介している。

 また、AP通信もダルビッシュの好投について記事を配信しているが、本人が「明日の投手ミーティングでマダックスも自分のパフォーマンスを褒めてくれると思う」と通訳を介して話していることを紹介している。

 日本人初のサイ・ヤング賞受賞に向けて、ここまでは順調な調整が続いている。シーズンに向けて、さらに凄みは増してきそうな気配だ。