中国メディア・新華網は23日、米国の共和党下院議員が先日欧州議会において「中国のインターネット諜報活動により米国は4000億米ドルの損失を被った」と発言したことに対して中国側が否定したことを報じた。

  記事は、共和党のロジャース下院議員が欧州議会で「EUが米国によるEU機関監視問題にかんする争いを止めなければ、中国による欧米企業への諜報活動を助長することになるだろう」と語ったことを紹介。また、中国によるネット諜報活動がすでに米国に4000億米ドル(約41兆円)の損害をもたらしたとも発言したことを伝えた。

  そのうえで、EU駐在の中国使節団報道官が「完全にいわれのない話。盗聴事件で注目される中、自らの問題をしっかり処理するべきであり、無責任な主張によって視線を移そうと画策すべきではない」と同議員の発言を批判したと伝えた。

  報道官はまた、インターネットのセキュリティ問題については「いかなる攻撃をも反対する姿勢を堅持するとともに、国際社会と積極的に協力する」とする従来の中国側の主張を繰り返した。さらに、米国やEUとの同分野におけるコミュニケーションも順調であることを強調した。(編集担当:今関忠馬)