産労総合研究所が実施した高年齢者雇用安定法改正後の中高齢層の賃金・処遇に関する企業調査によると、約9割の企業が60歳代前半の主な雇用形態を嘱託・契約社員としていることが分かった。

　定年をどのように定めているかを聞いたところ、「全員一律に設定」が93.2％。このうち、定年年齢を60歳に設定している企業は92.7％となっている。

　60歳代前半層（60〜65歳）の社員の多くに当てはまる雇用形態としては、「嘱託・契約社員として再雇用」が87.5％を占め、「正社員として雇用」は10.4％だった。

　60歳代前半層の賃金の決め方は、「個人ごとに異なる」（34.7％）、「一律に定年時賃金の一定率を減額」（28.8％）、「一律定額制」（18.6％）、「コース別に定額または定年時賃金の一定率で定める」（16.8％）で、「一律に定年時賃金の一定率を減額」する場合の減額率は、平均で36.1％となっている。

　60歳代前半層の「人事評価を行っている」企業は53.3％。人事評価の結果の処遇への反映の仕方では（複数回答）では、「賞与・一時金」（58.2％）、「月例賃金」（43.2％）となっている。

　調査は2013年5〜6月に実施し、279社から回答を得た（従業員数1000人以上43社、300〜999人57社、299人以下179社）。

高年齢者雇用安定法改正　希望者の継続雇用を義務化〜再雇用制度の選択肢
退職勧奨 過去5年で大企業の3割が実施
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