結城アイラ 撮影:オタラボ

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先日2012年11月21日に3枚目のアルバム『For My Dear...』をリリースしたばかりの結城アイラ。『境界線上のホライゾン』、『猛獣使いと王子様〜Snow Bride〜』などアニメ・ゲームの主題歌以外にも、自ら作詞・作曲にて新曲を書き下ろしている。

オタラボでは、アルバム『For My Dear...』を軸に、女性ならではの作品づくりについて、アルバムに込めた思い、プライベートが垣間見れるガールズパワーいっぱいのインタビューを行った。



――いきなりですが、今回のアルバム『For My Dear...』、ジャケットが可愛いですね。女性が喜びそうな雰囲気で……

結城アイラ(以下、結城):ありがとうございます!今回は女性スタッフが多くて、女子意見が尊重されつつ、私もかなり「ああしたい」「こうしたい」といろいろアイディアをださせて頂きました。女子が「うわぁぁぁ〜!かわいい!!」という声が飛び交う現場でしたね(笑)

――小物がすごくかわいいなと思いまして。

結城:そうなんですよ!デザイナーさんがいろいろ持ってきてくださったりして、私もキャンドルとか私物を置かせてもらったりして。羽ペンとガラスペンを用意してもらったんですが、やっぱりこの羽ペンで手紙を書いている感じ(ジャケットでは、手紙を羽ペンで書きながら思いを馳せている様子が表現されている)がいいよね、ということで。店舗特典とかで、他の写真がどこかにあるかもしれないですね(笑)。

――最近は女性たちの間で、レトロなものや、インポートのものなど文具系は人気ですよね

結城:そうですよね。インクとかも一個一個、これはデザイナーさんの私物だったんですが、インク毎に、動物など絵が描いてあったりして、すっごいかわいいインクだったんです!私もテンション上がりながら撮影しました。
とにかく"部屋"みたいな感じが出したくて、衣装もショートパンツをはいて、部屋でくつろいでいる感じのものにしました。
特に、一枚目、二枚目のアルバムはちょっとミステリアスな雰囲気だったので、今回、三枚目のアルバム『For My Dear...』に関しては、近い結城アイラ、パーソナルな部分が見えたらいいな、という感じのジャケットになりました。

――では、楽曲の中にもそういったパーソナルな部分が出ていたりするんですか?

結城:そうなんです〜!このジャケットの中にでてくるような雰囲気の、「キャンドルが〜」「ハーブティが〜」と言っていたりというような、ちょっと日常で部屋の中にいますよ、というような曲が入っていたりします。それが、新曲の「私だけの魔法の言葉」という曲で、私が作詞・作曲させてもらいました。ちょっと嫌なことがあった時に、部屋で何しているかな、音楽聴くかな、ごろごろするかな、とかそういう感じの、普段の私が若干見える感じの歌になっています。

――他にも自ら作詞・作曲されている曲がありましたね

結城:はい。あとは二曲新曲を作詞・作曲させていただいているんですが、表題作の「For My Dear…」は、アルバムの一番最初に入っている曲なので、これから始まる冒険に出かけよう、といったすごくワクワクする感じを出しました。また、この1年間様々なイベントに出させて頂いた中で感じた、ライブ感だったり、歌っている時の思いだったり、お客さんたちとの隔たりのないふれあいのイメージを、そのまま歌詞にしました。
もう一曲は「心にあるキラキラを忘れないで」という曲で、一番最後にはいっている曲なんですけど、大人になっても願う気持ちや、「キラキラとした気持ちを、ずっと持ち続けていてね」という願いを込めた曲になっています。子供の頃は自然に願って叶っていたことが、だんだん大人になると「どうせこんなこと叶わないだろう……」と、夢を忘れてしまいがちな毎日になってくると思うのですが、大人になっても、年を重ねていっても、その年を重ねたなりの"キラキラとした気持ち"をずっと持ち続けていて欲しいな、という思いを最後に込めさせていただきました。

――最後の曲は終わりを感じさせるというよりも、未来を感じさせるような曲ですね。そして、"結城アイラ"を詰め込んだ!という感じですね(笑)

結城:そうですね!アルバム全体を通して、相当前向きな雰囲気になっていると思います。
他にもタイアップ曲もはいっているのですが、このタイアップ曲に関しても、約2年半ぶり(のアルバム)ということで、相当な曲数があったんですよ。アルバムでは一つの共通点があって、"願い"であったり、"祈り"であったりという部分をテーマとしているのですが、数あるタイアップ曲の中からもかなり絞りつつ、その中にも、壮大な願いから、小さな「こうなったらいいな」という願いが込められている曲を入れさせてもらいました。
タイアップ曲の中にも、『ルートダブル-Before Crime*After Days-』エンディング曲「Rondo Carrousel」や、『境界線上のホライゾンII』エンディング曲「悲しみは誰の願いでもない」など、内容が重くて、不のイメージから希望に変えていく、というような曲だったりします。重い言葉や強い言葉を使っているなかでも、最後は必ず希望が見えてくる内容となっています。
全体を通して聴いてもらえると、その様々な"願い"や、いろいろな祈り方があるんだ、とかが聞こえるかなと思っています。

――では、このアルバムを聴いたら元気が出ますね

結城:そう、元気になってほしいな!という気持ちがすごく入っています。
私は、昨年の大地震が起きたときにすごく音楽に救われた部分があって。
(311の)地震が起きた直後に、いろいろなイベントが中止になったりしましたが、その後1年かけて、音楽で盛り上げていったりして、今はイベントも再開してきているじゃないですか。なので本当に音楽のパワーってすごいし、みんなで何かを成し遂げるのはスゴイな、と改めて感じました。
このアルバムのテーマも"願い"、"祈り"という部分で、やっぱり未来につなげていけるような何かになったらいいな、という思いがあって、(アルバムを聴いて)元気になってもらえたらいいな、と思っています。

――震災から1年半以上経ち、今まではとにかく大変だったけど、これからは未来へ向けて行こうという時期にちょうど差し掛かっているところですね

結城:そうですね。なのでとにかく、明るい曲を作りたくて。新曲3曲は、前向きで、特に「For My Dear…」は本当に明るいです(笑)。

――最初にパンチで(笑)

結城:そうなんです、「行くよっ!!!」という感じで(笑)。

――アルバム全体のテーマについてお話いただきましたが、今回のテーマはどのように決められたのでしょうか

結城:タイトルが『For My Dear…』ということで、「親愛なる…」という意味になるのですが、「親愛なるあなたへ」という気持ちを込めたいというのがまずあったんですね。そのキッカケとなった曲が、「Letter Song」という曲なのですが、前回のシングル「悲しみは誰の願いでもない」のカップリング曲となっていて、はじめて私が自分のテーマを見出した曲となっています。ディレクターさんと「こういう音楽にしたい」という話をしたり、作詞された松井洋平さんに、こういう歌詞の内容にしたいというお話をさせていただいた時に、松井さんが私の思っていることを、本当に100%、120%くらいそのまま、形にしてくれました。「思っていることが、こうやって形にできるんだ」というのを改めて感じながら作りました。
「Letter Song」ということで、私が今こうやって歌が歌える、ということは、みんながいてくれるから、聴いてくれる人がいるから、歌えるんだよ、という内容で、今度は私がみんなからもらったパワーのお返事みたいなものを、他の曲、アルバムで表現したいな、と思って。そこでこの手紙を書いている、というところ(ジャケット写真)に通じるんですね(笑)

――なるほど、「Letter Song」からきて手紙なんですね!

結城:そして、「For My Dear…」なんですね(笑)。日頃みなさんにお手紙をもらったり、Twitterやブログで頂いたコメントだったり、本当に嬉しいなと思っていて、そのお返事というのをなかなか普段は手紙をかいたりとかっていうのはみんなにできないので、じゃあ歌で返せたらいいなと。それをアルバムにしたい!というところから始まりました。
それからこういう曲いれたい、ああいう曲いれたい、13曲フルで入れたい、と(笑)。でもいっぱい曲あるしどうしよう(笑)と……。でも新曲も作りたいし(笑)。



――絞るの大変ですよね(笑)アルバムをまっているファンの方も、「アルバムくるんだ、じゃあこの曲いれてほしい」とかあったと思うんですよね

結城:そうですね。なので、一作品一曲、という感じで入れたりとか、作品でもシングルカットされていない曲は率先してアルバムに入れさせて頂いたりして。

――乙女ゲームの曲も入っていますね。『猛獣使いと王子様〜Snow Bride〜』のエンディング曲「Snow Veil Polka」とか

結城:しほりちゃんの曲ですね!(シンガーソングライターのしほりさん。結城アイラさんとのコラボライブ2回目となる「ラブリィ・シフォン2」も2013年2月に決定している)しほり曲もいろいろあって、どうしようかな〜と悩んで。「でも、でもぉ!」と悩んでこうなりました(笑)。

――男性が多く楽しんでいらっしゃる作品のタイアップが多いイメージですが、乙女ゲーム曲もはいりつつ、女子力の高い(笑)ジャケット写真なので、女性ファンも増えそうですね

結城:女性も聞いてくれたらいいな〜!Twitterで女子の方が、このアルバムのジャケットをアイコンにしてくださっていて。嬉しかったです!ほんとうに撮影は女子意見中心で進んでとっても楽しかったな(笑)。歌詞カードもお花の写真とかがあって。

――ほんとかわいいですよね。フィルタかけた感じの写真がレトロかわいくて。各曲タイトルのフォントもかわいいですね!

結城:それ、私が書いているんですよ(笑)

――え、ほんとですか!手書き?めちゃくちゃかわいいですね!

結城:ありがとうございます!やったー(笑)。企画の段階で入らせてもらって、何回も打ち合わせして。思いが随所に散りばめられています。
衣装とかも、部屋着の様な!「gelato pique」みたいな感じ!とか言って、すごくたくさん持ってきてもらって。衣装の試着から楽しくて。と、女子は喜んでいたんですけども(笑)。ニットでー、白くてー!とか。
あと実はLantisさん(アルバムのレコード会社)の家具もつかってたりして。椅子はいつも使う打ち合わせルームにあるものなんですよね(笑)。かわいいですよね!

――へえ、普通にかわいいですね!他にも私物があったりするんですか

結城:ほとんどキャンドルですね。本当にキャンドルが好きで。インクかとおもったらキャンドルだった、というのだったり。

――家でキャンドルは結構利用するんですか?

結城:そうですね、匂いがするタイプが好きで。部屋で結構テレビ見ているか、ぼーっとしていることが多くて(笑)。ただキャンドルをつけてぼーっと見つめているということがわりと多くて。

――キャンドルの炎って癒されますよね。揺らめきが

結城:そうですね。静かにしているのが好きで。インドアですね。漫画よんでいたり。

――ちなみにお気に入りの香りは

結城:甘い系のローズの香りが好きで。ローズの香りは記憶力があがる、という話を聞いたことがあるのですが、それで(笑)
寝る前にローズの香りをかいで寝ると、記憶力が上がるらしいです(笑)。「え、そうなの?ローズ買おう」って思いました。
本当かどうかわからないんですが(笑)。

――キャンドルだけでなく、ローズの香りのするものは他にもっていらっしゃるんですか

結城:入浴剤とか、パックとか!

――入浴といえば、水に浮かぶキャンドルとかもありますよね

結城:ああ!あれ一度やったんですけど、その話をしたら怒られちゃって(笑)。危ない!ってスゴイ言われて一度だけです。
あとはお風呂で漫画読むので、キャンドルの明かりだとちょっと暗いんですよね(笑)

――ちなみに最近読んだ漫画は?

結城:最近は「ヒロイン失格」ですね。今布教活動をしていて。そうとうLantisさんの女性陣に布教しています。

――普段少女漫画を読むことが多いんですか

結城:少女漫画多いですね。少女漫画好きですね!!

――結城アイラさんのイメージにフィットする感じがしますね

結城:そうですか!でも「彼岸島」とかも好きで(笑)。わりとどっちかというかんじです。中間はあまり読まないです。「デトロイト・メタル・シティ」とか。女の子が読む感じだと、「江古田ちゃん」とか。ジャガーさんも好きだし。
リアリティあふれるのがすきかもしれません。「ヒロイン失格」はリアルなんですよ。あと「サプリ」とか。

――意外に大人女子系の漫画が多いですね!

結城:そうですね!リアルな黒い部分とか。「もっともっと!」って思っちゃう(笑)

――曲作る時とギャップがありますね

結城:何年か前までは、明るい曲が全然かけなくて…暗い世界がかっこいいと思っていた時期があったんですね(笑)。でも、明るいものってすごくいいな、と思い始めて、明るい曲って無条件に元気になれるし。聞いてても楽しいし、歌っても楽しくなっちゃう。そうなった時に明るい曲がいいなと思い始めました。
実は今回他にも新曲を書いたんですが、アコースティックな雰囲気なものを全部で8曲かいて。全部前向きな曲です。お蔵入りした7曲もどこかで歌えたらいいなと思います。
書いてて感じたのが、私は商業作家みたいなことは無理だなと思いました。自分のテンションによって作れる作れないがあるので、曲作りってこんなに大変だったんだ、と、6年ぶりに作って感じました。
曲を沢山作れる人すごい!と。

――嘘偽りのない、結城アイラさんがそのまま!というアルバムなんですね

結城:全然嘘ついてないですね(笑)。全力で。一枚目、二枚目を聴いてくださっている方たちからするとびっくりするかもしれないですね。だいぶギャップがあるので。今回は本当にパーソナルという部分で、「結城アイラってこんな感じなんだよ」ということをより知ってもらえたら嬉しいと思います。

――最後に、このアルバムを楽しみにしていらっしゃる方々へメッセージをお願いします

結城:今回、『For My Dear…』というタイトルどおり「親愛なるあなたへ」という気持ちを込めて作らせていただいた、私からのお手紙のアルバムとなっています。この二年間という月日の間に出会えた、いろいろな方々であったり、学んだことをたくさん凝縮させていただいたアルバムとなっているので、ぜひ、私からの"思い"を受け取ってもらえたらと思います!

――ありがとうございました。




■商品概要

結城アイラ 3rdアルバム『For My Dear...』
品番:LACA-15257
価格:\3,000(税込)
レーベル:Lantis
発売日:2012年11月21日

○収録曲
1.For My Dear…
(新曲/作詞:結城アイラ)
2.LAMENT〜やがて喜びを〜
(TVアニメ「伝説の勇者の伝説」OP主題歌)
3.私だけの魔法の言葉
(新曲/作詞:結城アイラ)
4. 星が永遠(とわ)を照らしてる
(アニメ「宇宙戦艦ヤマト2199」第1章ED主題歌)
5.Double Bible
(PCゲーム「ルートダブル-Before Crime*After Days-」OP主題歌)
6.DistiNAtion Destiny
(PS Vita専用ソフト「特殊報道部」ED主題歌)
7.悲しみは誰の願いでもない
(TVアニメ「境界線上のホライゾン?」ED主題歌 -Side Sunset-)
8.Rondo Carrousel
(PCゲーム「ルートダブル-Before Crime*After Days-」ED 主題歌)
9.Snow Veil Polka
(PS2専用ソフト「猛獣使いと王子様〜Snow Bride〜ED主題歌)
10.妄想STAY
(TVアニメ「花咲くいろは」次郎丸足ろうイメージソング)
11.星を求めて
(OVA「装甲騎兵ボトムズCase;IRVINE」主題歌)
12.Letter Song
(TVアニメ「境界線上のホライゾン?」ED主題歌-Side Sunset- C/W)
13.心にあるキラキラを忘れないで
(新曲/結城アイラ作詞・作曲)

○結城アイラ オフィシャルブログ:http://ameblo.jp/aira-yuuki/