五輪代表の壮行試合は、女子がオーストラリアに3─0、男子はニュージーランドと戦って終了間際の失点により1─1で引き分けた。前回のコラムで男子五輪代表への不安と不満が募っているという主旨のことを書いたけど、蓋を開けてみれば、やはり不安が的中した感じだ。

男子の試合に関しては、はっきりいって良いところがなかった。チームとして形を成しておらず、ゲームを作ることができなかった。ボールが収まらず、抑揚がなく、いたずらに時間を消化するだけ。流れを読み取る、あるいは変化させるような、そういうアクションがまったくない、まるで高校サッカーのようだった。

ロンドン五輪を目指すチームを立ちあげてから、相応の時間と予算をつぎ込んだはずだ。しかし選手の招集で常に後手を踏み、最終的に決まった本大会登録メンバーも結局ベストメンバーが組めなかった。これまでのゴタゴタを象徴するような、なんともお寒い壮行試合になってしまったね。

女子の試合内容もベストではなかったけど、澤がゴールを決めるなど、話題性と結果という面では及第点だった。どちらの行く手が明るいかと言えば、女子の方だろう。

そもそも、五輪に関しては、男女で準備の仕方が違う。なでしこリーグはまさに代表のために存在するリーグで、INACのリードのもと、日程も選手招集もすべて代表優先で組まれていく。男子で言う、昔の日本リーグみたいなものだ。

Jリーグも、当初は代表の強化が目的で始まったリーグだけど、歳を重ねるにつれ、選手の招集を巡って協会とクラブ双方の思惑が対立し、特に五輪代表については毎度一枚岩にならない。結局、日本サッカー界として五輪サッカーをどう捉えるのか、というところが明確になっていないのだ。ロンドン五輪は何を期待して、何を目指して見ればいいのか。不安ばかりか戸惑いが増幅してしまったよ。

初戦のスペイン戦まであと2週間。課題をどう修正して、いかにチームとして機能するようになるか。選手たちの奮起に期待したいね。