幼少時代、アイドル時代、そしてAV時代。彼女の正直な告白がつづられた自叙伝『本名、加藤まい』

写真拡大

 トップAV女優、原紗央莉(23歳)が、正式にAVを卒業することが判明した。

 すでに『東京スポーツ』ほかいくつかのメディアで「引退説」が報じられてきたが、関係者筋によると、原のAV引退はほぼ確定しているという。

 2004年頃から、「七海まい」という名前でアイドルとして活動していた原が、AV女優に転進したのは2009年1月。デビュー作『芸能人 原紗央莉 奇跡のAVデビュー』(SODクリエイト)は、AV業界では異例の大ヒットといえる10万本という売り上げを記録した。

 その後も出す作品が次々とヒット。瞬く間にトップ女優に上り詰めた原は、すでに一般的に認知されていたAV女優という地位を、さらに一段上の存在へと上げるアイコンとして活躍していく。映画や地上波テレビドラマへの出演、さまざなジャンルの雑誌に登場。堀江貴文が自身のブログで「相当の美人」と絶賛し、それが縁で対談が実現したこともあった。

 だが2010年1月には、野外でヌード撮影したとして写真家の篠山紀信とともに書類送検されてしまう。彼女にとっては不幸な出来事となったが、逆にそれがトップセクシータレントとして彼女の知名度を上げることにもなった。

 この事件と前後する2009年12月には、自叙伝『本名、加藤まい』(集英社)を執筆。本名だけでなく、これまでの人生を正直に告白して話題となった。そのなかで彼女は「AV女優という職業に誇りを抱きながら、毎日を精一杯生きている自負が私にはある」と語っている。

 月1本以上というハイペースで作品を出し続けてきたこの2年半、彼女のなかでどういった心境の変化があったのか。『本名、加藤まい』の最終章で、彼女はこう語っている。

「何事もあきらめたら、すべてはそこで終わってしまう。私は身をもってそれを経験したからこそ、なにもしないで他人を嘲笑(あざわら)う人生など選びたくない。

 情けなさや惨めさを背負ってでも、目標へ向かい、ひたむきに、もがき続ける人生を私は選びたい。

 他人の目にこんな私の姿は卑(いや)しく映るかもしれないけど、かまいやしない。汗と泥にまみれてでも、願いを叶えることは、決してかっこ悪いことじゃないと思うからだ」

 七海まい、原紗央莉と名前を変え芸能界を生きてきた、加藤まい。彼女は今、また新たな目標に向かっているところなのだろうか。