アーセナルのMFセスク・ファブレガスが今夏の移籍封印を明言。ティエリ・アンリの移籍で揺れるアーセナルサポーターに残留を誓うメッセージを送った。

 昨シーズン、アーセナルとの契約延長に合意し、8年に渡る長期契約にサインしているセスク。しかし、ノースロンドンで成長を続けるスペイン代表を巡っては、レアル・マドリーを筆頭に、欧州のビッグクラブが熱視線を送り続けており、追い討ちをかけるように発表された大黒柱アンリの退団で、セスクにも電撃移籍の可能性が報じられていた。

 しかし、当のセスクはアンリのバルサ移籍を冷静に振り返りながら、自らのアーセナル残留を明言している。

「ティエリのバルサ移籍を知ったのは、僕が休暇でメキシコにいたときだ。父親が携帯にメールを送ってきてね。でも、僕にしてみれば、ある程度予想通りだった。実際、前から色んなこと聞いていたからね。ティエリはよく僕にバルサの話をしていたし、移籍する可能性まで口にしていた。だから、あまり驚かなかったよ。クラブのみんなも同じだと思う。ティエリはバルサの誘いを2度も断れないだろう、ってね。もちろん、最後まで残留を望んでいたんだけど・・・。いずれにせよ、僕のオフはもうすぐ終わりだ。あと10日もすればプレシーズンのトレーニングが始まる。僕はアーセナルの選手。ロンドンを離れるつもりはないよ」

 アンリの移籍が連鎖反応を起こし、主力選手の退団が相次ぐとの予想もあったアーセナルだが、セスクの残留宣言で今オフの去就問題も沈静化の兆し。エースの退団で、攻撃面での戦力ダウンは免れない。しかし、チームの新陳代謝を促し、新たなチームリーダー誕生を期待できる側面があるのも事実。チーム改革を迫られているガンナーズにあって、若きスペイン代表セスクがチームの命運を握っていることだけは間違いなさそうだ。