リヨンが2日、7連覇をめざして2007-08年シーズンのスタートを切った。メンバーと初顔合わせとなったペラン新監督だが、練習初日にいきなりシルバン・ビルトールの警察連行というただならぬ事態が待ち受けていた。

 レキップ紙のインタビューに答えたペラン監督は「スピード違反という私的な問題で、クラブとは一切関係がないと本人が(午後になって練習場に戻り)説明しに来た。シルバンはチャーミングな男だが、ややうっかり者のところがある」とこの件についてはあまり深刻に考えていない様子。移籍のオファーを待っていると思われるビルトールを揶揄するように「書留をとりに郵便局に行こうとして道が見つからなかったんだろう」と笑い飛ばした。

 ビルトールを戦力として考えているかについては、すでに同じポジションにゴブーがおり、さらにリールからケイタを獲得したことを挙げ、「彼(ビルトール)のことは好きだが、定員オーバーは望まない。もっと多くの時間プレーさせられるクラブが彼を欲しがっている。キャリアが終わりに近づいた選手は、試合に出て、楽しむことを望むものだ」と事実上、構想に入っていないことを仄めかした。

 マルダについては、「彼は新たにハードルを高くして挑戦する意志を明らかにしている」と語り、移籍は避けられないと感じているようだ。マルダの穴を埋める役には、若手のベン・アルファに期待をかけており、噂されるロテン(パリ・サンジェルマン=PSG)の獲得は考えていない。

 バルセロナに移籍したアビダルの代わりとなる左サイドバックには、PSGのアルマンをもっとも強く望んでいる。コミュニケーションの面からフランス人選手が理想的だという。アルマンが駄目なら、ファビオ・グロッソ(インテル)の話を進めるとしている。

 昨シーズンからリヨン入りしたものの出番が少なく不満をもらしていたアルー・ディアラについては、「今シーズンも同じ状況」と本人に伝えた。トゥーララン、ファビオ・サントスとの競争に勝ってポジションを獲るつもりがなければ、放出の可能性は高いと見ている。

 ペラン監督は、選手がそろってから布陣を決めるとしているが、4-3-3をベースに、状況によって4-2-2-2、4-2-3-1もあり得ると述べた。

 チームはこのあと、アルプス地方ティーニュで1週間の合宿を行ない、8日にリールと練習試合。13日から韓国で開かれるピース・カップに出場する。