残り4試合全てに勝ち、レアル・マドリーのつまづきに期待するしかなくなったバルセロナが今週日曜日(20日)、アウェイ、ビセンテ・カルデロンで“天敵”アトレティコ・マドリーに立ち向かう。バルサ戦となるとめっぽう強いチームへと変身するアトレティコに対し、バルサのここ3シーズンのカルデロンでの成績は2分1敗。ライカールト監督はカルデロンで未だ勝利を収めていないということになる。それでも、3連覇への望みをつなぐためにもアトレティコ戦での勝ち点3獲得は絶対必至。

 そこで、ライカールト監督はサラゴサとの国王杯準々決勝第2戦で“賭け”に出たように、今回もある賭けに出ようとしている。とはいえ、いまさら全く機能しない3-4-3システムで挑むということではなく、ロナウジーニョをトップ下のポジションに配置、つまりいつもの4-3-3システムから4-4-2システムに変えて挑もうとしているようだ。

 木曜日(17日)、マルケスとデコが不在の練習中、ミニゲームでライカールト監督はロナウジーニョをトップ下に置き、これを試した。2トップにはエトーとメッシ、トップ下にはロナウジーニョ、その少し下がり目の位置にチャビとイニエスタが入り、ディフェンシブハーフはエジミウソンが務めた。ディフェンスラインは、ザンブロッタとジオが両サイド、プジョールとテュラムがセンターバックを形成。そして、このミニゲームではエトーが鬱憤を晴らすかのように4ゴール中3ゴールをマークしている。ライカールト監督が本番でもこのシステムを採用するのであれば、エジミウソンのポジションにはデコが入ることになるはずだ。

 気持ちの入った練習が行われ、バルサの選手たちにも“気合い”が見られた。自力優勝の芽はなくなったとはいえ、バルサの優勝の望みまで消えたわけではない。まずは“天敵”アトレティコに勝ち、ヘタフェ戦、ベティス戦で失った自信を取り戻すことだ。昨年のリーガチャンピオンとして最後まで諦めず戦う姿勢を見せて欲しい。

(スペイン通信)