クリスティアーノ・ロナウドが自身の将来について一つの決断を下した。同選手は6月でのマンチェスター・ユナイテッド退団を望んでおり、彼の代理人ジョルジュ・メンデス氏を通じ、唯一の移籍先としてレアル・マドリーの名前を挙げているとスペイン紙“アス”が報じた。

 C.ロナウドにはバルセロナやインテルといったクラブも興味を示していることは周知の事実だが、彼はそれを光栄なことであるとしながらも、サンティアゴ・ベルナべウでプレーするという夢を実現するために拒否。そして、ファーガソン監督との距離のある関係、現在の年棒(彼の年棒390万ユーロ(約6億円)はチームトップのファーディナンドやルーニーよりも280万ユーロ(約4億3700万円)少ない)、彼の憧れの選手であるフィーゴのようにリーガでプレーし成功すること、毎年レアル・マドリーから熱烈なラブコールを受けていること、がその理由として挙げられ、シーズン終了までまだ4ヶ月あるこの時期にマンチェスター・U退団を決意した模様。

 C.ロナウドは将来について決めるためにメンデス氏と数回に渡って話し合いを行ったが、イングランドから離れることが緊迫した状況を生むであろうことも十分に理解しているし、ここ数年でレアル・マドリーに移籍したガラクティコスであるフィーゴ、ジダン、ロナウド、ベッカムのように全てを投げ打つ必要があることも承知の上だという。

 C.ロナウドのメッセージはすでにミヤトビッチSDらレアル・マドリー側にも届いており、早速正式なオファーに向け準備にとりかかっているが、C.ロナウドが交渉の前にマンチェスター・Uに対しプレッシャーをかけることが今後の交渉に影響を与えることになるはずだ。

 レアル・マドリーのカルデロン会長はC.ロナウド獲得に向け破格のオファーを検討。マンチェスター・Uを説得するためにも5000万ユーロ(約78億円)以上を用意すると見られている。こうなった場合、C.ロナウドはジダンの7500万ユーロ(約117億円)、フィーゴの6000万ユーロ(約93億6000万円)に次ぐ、レアル・マドリー歴代3位の移籍金で移籍することになる。ただ、マンチェスター・Uが法外な金額を要求した場合、この話は消滅する可能性もある。

 C.ロナウドの返事は暗雲立ちこめるレアル・マドリーにとって久々に嬉しい知らせとなったに違いない。とはいえ、マンチェスター・Uも一筋縄ではいかない相手。交渉が始まったわけではないし、全てはこれからである。果たして?

(スペイン通信)