リーグ・アン第26節(24日)、トゥールーズがマルセイユに3-0で圧勝し、順位を3位に上げた。一方のマルセイユは第19〜21節に3連勝して2位に浮上したあと、引き分け2試合をはさんで3連敗、6位に後退した。

マルセイユのディウフ会長はレキップ紙のインタビューに、「恥ずかしい敗戦。チーム全体で問題点を見直さなければならない」と答えたが、エモン監督に対する信頼は失っておらず、解任の意思がないことを明らかにした。なおマルセイユのMFリベリは、この試合で右足を負傷、2カ月戦列を離れることになった。

 一方、第23節で11位にまで落ちたトゥールーズは、3連勝で一気に3位に浮上した。この試合のヒーローは、2ゴールを決めたスウェーデン代表の大型FW、ヨハン・エルマンダー(25)。これまでスウェーデン、オランダ(フェイエノールトなどに在籍)、デンマークのクラブを転々とし、今シーズンからトゥールーズでプレー、22試合で7得点、5アシストと活躍している。高さとスピードだけでなく、細かい足技もあり、ゴール前での粘り強さに加え、献身的なディフェンスにも評価が高い。第20節のリヨン戦でも驚異的な突破力で1ゴール、1アシストで金星に貢献、大一番に強いタイプだ。

 トゥールーズは移籍金500万ユーロ(約8億円)で2010年まで契約したが、今後はフランスのみならず、欧州のビッグクラブが獲得に動くことは間違いなさそうだ。すでに冬の移籍期間には、バルセロナからスカウトが視察に訪れたという。エルマンダー自身は「まだトゥールーズに来たばかり。移籍など考えられない」と謙虚な反応(カナル・プリュス局)だが、トゥールーズがこの“大器”を引き止めるには、来季のチャンピオンズリーグ出場権獲得(リーグ3位以内)が最大の材料となるだろう。