9度目にしてダービー初ゴールを奪ったF・トーレス(Photo/Kiminori Sawada)

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 24日に行われたマドリー・ダービーは1ー1の引き分けに終わったが、アトレティコ・マドリーのカンテラ出身で、現在は方やアトレティコ・マドリーの、方やレアル・マドリーのキャプテンマークを巻くフェルナンド・トーレスとラウルの対決はダービー初ゴールを決めたF・トーレスに軍配が上がった。

 フェルナンド・トーレスにとって自身のキャリアの中でも最高のマドリー・ダービーだったと言えるだろう。過去8回のダービーでゴールに何度もトライし、何度もミスしてきたF・トーレスだが、9度目のダービーにして遂に宿敵レアル・マドリーからゴールを奪い、ダービー戦ノーゴール記録に終止符を打った。

 前半11分、F・トーレスがガジェッティへ渡したボールをジェッティが右サイドから再びF・トーレスへパス。これをF・トーレスがゴール正面からシュート。とうとうレアル・マドリーの守護神カシージャスからゴールを奪う瞬間が訪れた。F・トーレスは後半に入っても質の高いプレーを見せていたが、疲労が貯まってきたのか前半ほど輝くことはなかった。しかし、被ファール計9回という数字が示すようにF・トーレスの動きの良さ、そしてカンナバーロの2枚目のイエローカードを誘発するなど、F・トーレスは終始カンナバーロを圧倒していたと言える。

 一方、火曜日(20日)のチャンピオンズリーグの試合の疲れが残っていたのか、ラウルが今回のダービーで目立つシーンはなかった。ボールを奪うことに謀殺され、攻撃に絡むこともほとんどなく、ノーゴールに終わったラウル。ラウルの日とはならなかったということだ。

 ノーゴールという呪縛から解き放たれたF・トーレス、そして今回は見せ場のなかったラウルと明暗を分けたキャプテン対決となったが、来シーズンは果たして?

(スペイン通信)