チェコナインと握手を交わす井端監督(撮影・立川洋一郎)

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 「ラグザス 侍ジャパンシリーズ2024、チェコ代表0−9日本代表」(10日、バンテリンドーム)

 大勝で本戦に弾みをつけた侍ジャパン・井端監督は、スタンドから惜しみなく送られる大声援に感謝した。「自分のプロ野球生活がスタートした名古屋で、プレミア12がスタートできるのは感謝の思いでいっぱい。ここでいい勢いをつけて世界一になりたい」。エールを胸に、いざ決戦の日々へ。連覇を目指す戦いを見据えた。

 2点リードの七回。左前打を放った牧の代走で五十幡が登場。1ボールから相手投手のけん制に誘い出される形になったが、そのまま二盗に成功。さらに3球目で一気に三盗。二ゴロの間にホームへ生還するなど、瞬く間にダイヤモンドを“一周”だ。

 9日の試合後には、井端監督が「本番を想定して。サインも含めて出そうかなと」と予告。かねて「(五十幡を)出すということは間違いなく接戦で行ってほしい時」と絶大な信頼を置いた足のスペシャリストがもぎ取った1点に、本戦で戦う形がまた色濃くなった。

 チェコを相手に2試合大勝で弾みをつけた侍ジャパン。投打がかみ合っただけではなく、そこに加わった「走」の力がある。前回大会の19年プレミア12では周東の神走塁が勝敗を分けた。日本のお家芸で勝ち取ってきた国際大会の強さを、最強のジョーカーを携えて再び証明する。